僕達、女の子が苦手です１【BTS】 (ページ15)

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15.JK ページ15

カメラを通してみると、
目の前のその人を
もっと深く見える気がするのは
どうしてだろう。

俺が前にコンクールで優勝した作品は、
ソウルの街で、前を歩くテヒョンイヒョンを
呼び止めて振り向かせたときに撮った写真だ。

テヒョンイヒョンは、
鉛筆一本くらい口を開いてて、
目はしっかりレンズを捉えていて、
着ていた白のダボダボのワイシャツが、
振り向かせた勢いでフワッと広がって、
当時の髪色の金色はソウルの街で、
カラフルに反射して。

まっすぐこっちを見てるのに、
テヒョンイヒョンの目は、
もっと深いものを、もっと遠くのものを
見ているようだった。

この写真を撮った後、
テヒョンイヒョンは、
そういえばそういう人だなと思った。

テヒョンイヒョンは、
他の人には見えないような世界を、

繊細なまでに、
面倒なまでに、
敏感に見える人だから。

『グク？大丈夫？』

ぼーっとしてた俺を心配して
Aが顔をのぞく。

そうだ、今日撮るのは
テヒョンイヒョンじゃなくて、
Aなんだから。

カメラを通して、
Aにピントを合わせる。

.

.

.

カメラを通して、
Aを知りたい。

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