僕のご主人さま〜Donghae〜Vol,2

話してくれる？ ページ12

*


病院に残したココを心配するヌナをなんとかマンションまで送った。

駐車場に停めて、遠慮するヌナに付いて部屋へ行く。
さっきの男はまだ逃げたままだ。
一体何があったのか聞いて、対処も考えないと。

とにかくこのままヌナを一人にして帰れない。


「コーヒー…入れますね」

「ありがとう」


キッチンでお湯を沸かすヌナの背中を
ソファーに座ってニモを抱いてじっと見つめる。

ついこの前まで、あそこに立つヌナにじゃれて…
楽しかったのに。

今はこの距離がとても遠い。


僕の前にカップを置いて、ヌナも斜向かいに座る。


「ヌナ、何があったのか、話してくれる？」

「別に…なんでもない…」


あきらかに目が泳いでる。


「嘘。」

「嘘なんか…」

「あの男は誰？ヌナの知り合い？それとも通りすがり？
どっちにしたって警察に届けた方がいいよね？」

「ダメ！！それだけは！」


やっぱり、何か隠してるね。


「じゃあ…これと関係ある？」


僕はポケットからUSBメモリを取り出して見せた。


「それは……」

「何が入ってるのか、確かめてもいい？」


ヌナは一瞬目を大きく見開いて、やがて小さく息を吐いた。
そして、僕の前に茶封筒を置いた。


「これ…なに？」

「中…見てみて…」


僕は茶封筒の中を取り出して唖然とした。
そこには、普段のヌナの写真で溢れていて…


「それからこれ…」

ヌナが、1枚の写真を差し出した。
それは僕がヌナを抱きしめてる写真で、
僕の顔がマジックで塗りつぶされていた。


「な……これ…」



*

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