【鬼滅の刃】教祖様をはっ倒したい 参【童磨】

119話 ページ20

『私もできることなら結婚したかった…』

くそ、そろそろ多夫多妻制認められるべきだと思う。れっつ自由恋愛自由結婚。

『って、そんな話をしにきたんじゃないんだ』

私は本題に入ろうと彼に向き直る。

『お名前、聞いてもいい？』
「もちろんです！我妻善逸っていいます！」

私は善逸くんの名前を聞いて、持ってきたお饅頭を差し出す。

『善逸くん、先日は私を助けていただいて本当にありがとうございました…』

善逸くんは少しきょとんとしていたが、思い出したようにああ！と声を上げた。

「あの薄気味悪い家にいた人か！」

私は頷く。間違ってはない。

「ご無事そうで何よりです！女の子が無事でよかった！」

へへ、と善逸くんは嬉しそうに笑う。
かわいい。

「貴女が無事なら俺はそれで…だからこれは持って帰ってください」

善逸くんはそう言って饅頭を押し返す。
遠慮もできるなんて…！なんていい子なんだ。
うちの教祖様にも見習ってほしい。

『でもそれとこれとは話が別なのでお饅頭は召し上がってください』

私は有無を言わさぬ圧力で饅頭を押し付けた。

善逸くんは若干顔をひきつらせながら饅頭を受け取った。よろしい。

まだ善逸くんとお話がしたいけど、私の彼氏にただ善逸くんにお礼をして帰ってくると約束してしまったので私は帰らざるを得ない。

『じゃ、私はこれで…』
「お姉さん、帰るの…？」

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