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59話 ページ10

あ!と蜜璃ちゃんは声を上げた。
なにか思いついたらしい。

「体は柔らかい?」

蜜璃ちゃんの問に、私は首を横に振る。

『全くもって固いです』
「本当に?ちょっと足を開いてみて」

促されて足を開いてみるが、私には無理だ。
仁王立ちレベルで限界を迎えた。

蜜璃ちゃんも信じられないといった顔をしている。

「…どうしよう」

小さく聞こえた声に私は物凄く申し訳ない気持ちになった。

『ごめん蜜璃ちゃん。やっぱり…』
「それ以上は言わないで。いいのよ、やると決めたのは私だから。一緒に頑張ろう」

やっぱり大丈夫、と言おうとした言葉を遮って、蜜璃ちゃんは力強く言った。

惚れそう。いや惚れてる。
可愛くてかっこいいって何?

「自分が動けないなら、相手を崩すのが大事よ」

そう言って、蜜璃ちゃんは私の袴の袖を引っ張ると、私をよろけさせた。

「こんな感じ!ちょっとやってみましょう!」

早速実践。

しかし、相手は柱。
上手く間合いに入れない。

“あと目線で狙ってる箇所がわかるし、どこに注意を向けてないかも丸わかりだから気をつけてね”

私は、童磨の言葉を思い出した。

ならば、それを逆手に取ればいい。

私は、蜜璃ちゃんの羽織の袖を引っ張ろうと意識を向ける。

それに気づいたのか、蜜璃ちゃんは狙われた方の腕を後ろに引っ込めた。

今だ。

私は羽織の合わせの部分を引っ張った。

蜜璃ちゃんは意表を突かれたようで、驚いた顔をしながらよろめいた。

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むるち(プロフ) - 邑宇井さん» 呪いって無惨様の前でもダメなんでしたっけ…そこら辺曖昧でつい呼ばせてしまいました。訂正いたします。ご指摘ありがとうございました! (2020年1月12日 17時) (レス) id: bddfebd16d (このIDを非表示/違反報告)
邑宇井 - 童磨が無惨様って言っちゃってますけど大丈夫ですか???呪いとか...この作品ではスルーされる方向でしたらすみません (2020年1月12日 12時) (レス) id: 451c1f62e7 (このIDを非表示/違反報告)
むるち(プロフ) - フランさん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです!口付けされた場所に関してはこめかみで間違いないです。目尻の近くです。完全に私の好みです、お気に召さなかったら申し訳ありません。 (2020年1月11日 23時) (レス) id: bddfebd16d (このIDを非表示/違反報告)
フラン(プロフ) - 童磨カッコイイしこの作品大好きです!あと、"こめかみ"では無く"眉間"では無いでしょうか?間違っていたらすみません (2020年1月11日 11時) (レス) id: 8ce07c13d0 (このIDを非表示/違反報告)
むるち(プロフ) - lunaさん» コメントありがとうございます。そのように感じていただけて嬉しい限りです!マイペースで申し訳ありませんが頑張ります! (2020年1月10日 22時) (レス) id: bddfebd16d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:むるち | 作成日時:2019年12月24日 23時

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