【鬼滅の刃】教祖様をはっ倒したい 弐【童磨】

55話 ページ6

むかつく。

部屋に1人残された私は、非常にむかついていた。
原因は言わずもがな童磨である。

『弱いからって馬鹿にしやがってぇ…』

がむしゃらに殴りかかった私も私だが、童磨は余裕そうに笑っていた。

いつでもそうだ。

私には余裕で飄々とした態度しか見せない。

武力だけじゃなくて、私の何もかもを心のどこかで馬鹿にして哀れんでいるんだろう。
恋仲になったこともきっと、私の反応を楽しんだり馬鹿にしたり。そういうことだろう。


…ならば見返してやるのみ。

名付けて、“不意打ちで不意打ち作戦”だ。

今馬鹿にしたな？？？？？

私は明日までに出来ることをやって童磨を少し見返したい。ただそれだけだ。

明日までに童磨を殺せる技術はいらない。
ただ、ほんの少し童磨を驚かせたい。

しかしどうすればいいのだろう。

考えていると、私の頭にふと、1人の顔が浮かんだ。

『…今日もいるかな』

私は、淡い期待を持って街へ繰り出した。


「おお！今日も来たのか！」

そう言って笑いかけるのは、いつもの甘味処のおじさん。

『ちょっとね。………わらびもちください』
「あいよ！」

いや、別に甘い物食べにきたわけじゃないんだけど。やっぱここまで来たからには食べないとかなって。

おまたせ、といって差し出されたわらびもちを受け取り、私は店内を見回した。

目的の人物はすぐに見つかった。

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