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96話 ページ47

私は未だ無惨様の背から離れない。

無惨様にもそろそろ本気で怒られそうだ。

『お救いください無惨様ぁ…』
「救うのは俺の役割だぜ?」
『うるせー!もうお前の信者じゃねーんだよ!』
「そう言わずに!救いを求める者に手を差し伸べるのが俺の使命なんだ!」

きっと童磨は朗らかに笑っている。
…私への疑念と怒りと悲しみを込めながら。

『無理…今ちょっとほんと無理だから…』

私がそう言うと、童磨は「あらら」と残念がる。

「これだけはしたくなかったんだが…」

仕方ない、とでも言うように童磨は言葉を発する。

「すみませぬ、お手数ですがそれを力ずくで引き剥がしてこちらに投げてもらえますか?」
『0点!扱いが酷い!やりなおうっっわぁ!』

私が喋っている途中に投げられた。
決断が速すぎる。
迅速な対応、サービスとしては完璧だが今はそのサービスいらない。

そんなことを思う間にもう私は童磨に抱えられていた。

「投げられるにしてももう少し可愛い声出せないの?」
『黙らっしゃい!投げる方がおかしいからね!?まじで投げ飛ばすぞ』
「出来るものなら」

童磨は私を軽くあしらうと、無惨様に頭を下げた。

「突然のご無礼をどうか、どうかお許しください。それでは失礼いたします!」

元気な挨拶をして、童磨は鳴女ちゃんを振り返る。

「琵琶の君、よろしく頼むよ」

ベベン、と張りのある音がしたかと思えば、もう屋敷に居た。

『持ち方どうにかしてよ…』
「Aがこっち見たらね」

私は童磨の肩に担がれたまま移動した。

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むるち(プロフ) - 邑宇井さん» 呪いって無惨様の前でもダメなんでしたっけ…そこら辺曖昧でつい呼ばせてしまいました。訂正いたします。ご指摘ありがとうございました! (2020年1月12日 17時) (レス) id: bddfebd16d (このIDを非表示/違反報告)
邑宇井 - 童磨が無惨様って言っちゃってますけど大丈夫ですか???呪いとか...この作品ではスルーされる方向でしたらすみません (2020年1月12日 12時) (レス) id: 451c1f62e7 (このIDを非表示/違反報告)
むるち(プロフ) - フランさん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです!口付けされた場所に関してはこめかみで間違いないです。目尻の近くです。完全に私の好みです、お気に召さなかったら申し訳ありません。 (2020年1月11日 23時) (レス) id: bddfebd16d (このIDを非表示/違反報告)
フラン(プロフ) - 童磨カッコイイしこの作品大好きです!あと、"こめかみ"では無く"眉間"では無いでしょうか?間違っていたらすみません (2020年1月11日 11時) (レス) id: 8ce07c13d0 (このIDを非表示/違反報告)
むるち(プロフ) - lunaさん» コメントありがとうございます。そのように感じていただけて嬉しい限りです!マイペースで申し訳ありませんが頑張ります! (2020年1月10日 22時) (レス) id: bddfebd16d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:むるち | 作成日時:2019年12月24日 23時

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