【鬼滅の刃】教祖様をはっ倒したい 弐【童磨】

88話 ページ39

もう多分20回は回った。
未だに照れ顔を見せない。
なかなかやりおる。

やっとこちらを向いたかと思えば、全くもっていつもと変わらない顔がこちらを向いていた。
照れた顔が見れなかった。怒るぞ。

『…顔が良ければ許されると思うなよ』
「でもAはゆるしてくれるでしょ？」
『くっ…！』

なぜ知ってる…！
私は顔が良い奴にとことん弱い。
でも腹立つ。でも顔が良い。
よし許した。

というか今までのこいつの言動は顔面がなきゃ許してない。

「俺たち、恋仲として前途多難だねぇ」
『手を繋ぐだけで照れてるってどこの少女漫画なんだろうね』
「いっそ少女漫画の方が展開はやいよ」

2人、夜道で笑い合う。

『そんな関係でもいいんじゃない？』
「Aを抱くまであと何年かかるかなぁ…」

うわ生々しい話突っ込んできた。

『ま、私ら鬼だし寿命だって長いよ』
「それもそうだね。死ぬまでには抱けるかな」
『ていうか鬼って子供作れんのかな』
「気になるからそういうこと言わないでおくれよ…」

自分で言っといて何だが気になりだした。
うわ子供できるのかな。
鬼の子は鬼？でも元は人間だから人間？

『つか遊郭帰りの会話がこれかい…』
「俺は雰囲気作る努力をしたと思うぜ？」
『私がぶち壊したか〜〜！知ってる！』

確かに手を繋ごうと言ってきたのは童磨だ。
未だに手は離れていない。

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