【鬼滅の刃】教祖様をはっ倒したい 弐【童磨】

81話 ページ32

「それじゃあそろそろ失礼するよ」
『ぜひまたいらしてください』

もうお前と会うことは無いがな！

私は深々と頭を下げ見送った。

「初仕事お疲れ様、どうだった？」

振り向けば堕姫がいて、私は気が抜けたように口元を緩ませた。

『世の男性ってみんなキザなのかと錯覚した』
「はぁ？」

訳が分からない、という顔をする堕姫。
私は微笑んでおいた。

「まあいいわ。化粧直してあげるからこっちにきなさい」

私は堕姫に連れられ、先程私が別人に変わった部屋に行った。

何もそんなに激しいことはしていないので、直すことはあまり無かった。

すぐに終わったが、外を見れば完全に日が沈んでいた。

堕姫は急に立ち上がり、ちょっとまってて、と言って部屋をあとにする。

私は堕姫に直してもらった化粧の上から、女の子たちに貰った紅を唇に乗せた。

紅を塗り終わった頃、堕姫が戻ってきた。
なぜだか呆れた顔をしている。
可愛いからいいと思う。

「…A、お客様よ」

先程私に客を勧めた時と様子が大きく違う。

というか私はまだ接客しなくちゃいけないのか。

でも堕姫にここまでしてもらったし、武力でも抗えないから私は大人しく従うことにした。

「お客様は部屋にお通ししたからそこに行ってちょうだい。…頑張って」

何故か堕姫から励ましの言葉をもらって、疑問に思いながら部屋に向かう。

そして部屋の扉を開けた時、私は理解した。
そりゃ堕姫もため息つくわ。

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