52話 ページ3
次の日、早速稽古が始まった。
「やあやあ、待ってたよ」
200年もこの屋敷に居て、1度か2度くらいしか入ったことのなかった道場のような部屋で稽古をすることになった。
「それじゃあ、やろうか」
『押忍!』
「あ、いい感じに成長したら俺の手下にしてあげるから頑張ってね」
『全力でやる気失くしたんですが』
うげぇ、と言う私を気にしないかのように童磨はにこにこと笑っている。
『でも童磨と一緒に戦ってはみたいかも』
「無理かな」
即答された。傷ついた。
「まあ僅かな可能性はあるから、早速始めよう」
『僅かじゃねぇしぃ〜絶対お前と戦うしぃ〜』
子供のように駄々をこねる私に苦笑いを浮かべた。
「とりあえず、俺は今日武器は使わない」
『あっったりめぇだろ死ぬわ私が』
童磨に扇を持たせたら私は必ず死ぬ。
「いちいち反応しなくていいんだよ。…それとも構ってほしいの?」
眉を下げながら童磨は聞いてくる。
私は大人しく黙った。
「まず不意打ちで必要なのは急所を狙うこと」
本気で私に稽古をつけてくれようとしているのが、真面目に紡がれる言葉の端々から伝わる。
「急所ってどこがあるとおもう?」
その答えを私は考える。
私は行ったことがないけど、学校ってこんな感じで教えてくれるのだろうか。
『急所…心の傷、ですかね』
「うーん正解だけど不正解だなァ」
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むるち(プロフ) - 邑宇井さん» 呪いって無惨様の前でもダメなんでしたっけ…そこら辺曖昧でつい呼ばせてしまいました。訂正いたします。ご指摘ありがとうございました! (2020年1月12日 17時) (レス) id: bddfebd16d (このIDを非表示/違反報告)
邑宇井 - 童磨が無惨様って言っちゃってますけど大丈夫ですか???呪いとか...この作品ではスルーされる方向でしたらすみません (2020年1月12日 12時) (レス) id: 451c1f62e7 (このIDを非表示/違反報告)
むるち(プロフ) - フランさん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです!口付けされた場所に関してはこめかみで間違いないです。目尻の近くです。完全に私の好みです、お気に召さなかったら申し訳ありません。 (2020年1月11日 23時) (レス) id: bddfebd16d (このIDを非表示/違反報告)
フラン(プロフ) - 童磨カッコイイしこの作品大好きです!あと、"こめかみ"では無く"眉間"では無いでしょうか?間違っていたらすみません (2020年1月11日 11時) (レス) id: 8ce07c13d0 (このIDを非表示/違反報告)
むるち(プロフ) - lunaさん» コメントありがとうございます。そのように感じていただけて嬉しい限りです!マイペースで申し訳ありませんが頑張ります! (2020年1月10日 22時) (レス) id: bddfebd16d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:むるち | 作成日時:2019年12月24日 23時