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51話 ページ2

「でも、ほら」

童磨は、そう言いながら1歩私に近寄る。

彼が腕を振り上げ、私が危機感を覚えた頃にはもう遅かった。
恋仲になった瞬間殺されるってあるんだなって思った。

恐怖にぎゅっと目を閉じれば、いよいよ死を覚悟した。

しかしいつまで経っても痛みは来ない。

「…殺されると思った?」

童磨は射抜くように見つめてくる。
私の首に私から取った簪を向けていた。

『ぴょえ…まだつきあったばっかりじゃん…』
「殺さないよ」

いつものようなおどけた口調ではない。

「猗窩座殿は真面目だから…きっと基礎的な力がないとできないことばかりだよ」

Aは基礎とかやるの嫌いなタイプでしょ?と言われ、何も言えなかった。
その通りだ。

手頃な例を挙げると、昔、母が琴を習わせてくれたが基礎練習が嫌いで曲ばかりやっていた。そしたら、技術的に下手だけど上手いという私が出来上がったということがある。

きっと猗窩座さんの稽古もそうなのだろう。

そもそも武術の基礎ができていないと稽古にすらならない。
童磨はそう言わんとしている。

「でもこれなら、俺は数センチ手を動かせばAを殺せる」

にたり、童磨は鬼のような笑顔を見せた。

「不意打ちだよ。Aには武術よりこっちがお似合いだと思うなァ」

童磨はそう言って私の髪を纏めて簪を刺した。

後で部屋に戻って鏡を見たら、私が髪を結くより全然綺麗でイライラが募った。

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むるち(プロフ) - 邑宇井さん» 呪いって無惨様の前でもダメなんでしたっけ…そこら辺曖昧でつい呼ばせてしまいました。訂正いたします。ご指摘ありがとうございました! (2020年1月12日 17時) (レス) id: bddfebd16d (このIDを非表示/違反報告)
邑宇井 - 童磨が無惨様って言っちゃってますけど大丈夫ですか???呪いとか...この作品ではスルーされる方向でしたらすみません (2020年1月12日 12時) (レス) id: 451c1f62e7 (このIDを非表示/違反報告)
むるち(プロフ) - フランさん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです!口付けされた場所に関してはこめかみで間違いないです。目尻の近くです。完全に私の好みです、お気に召さなかったら申し訳ありません。 (2020年1月11日 23時) (レス) id: bddfebd16d (このIDを非表示/違反報告)
フラン(プロフ) - 童磨カッコイイしこの作品大好きです!あと、"こめかみ"では無く"眉間"では無いでしょうか?間違っていたらすみません (2020年1月11日 11時) (レス) id: 8ce07c13d0 (このIDを非表示/違反報告)
むるち(プロフ) - lunaさん» コメントありがとうございます。そのように感じていただけて嬉しい限りです!マイペースで申し訳ありませんが頑張ります! (2020年1月10日 22時) (レス) id: bddfebd16d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:むるち | 作成日時:2019年12月24日 23時

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