50話 ページ1
いつもより何も感じられない童磨の顔に、私は怯む。
なんでこんな雰囲気になってるんだ…?
「本当に猗窩座殿のところに行くつもり?」
『え、そうしようと思ってたけど…何かあるの…?まじ怖い…』
嘘をつけない私が正直にいえば、童磨はくすりと笑みを貼りつけた。
「Aは怯えてるくらいが可愛いよ」
『加虐趣味でもあるの?私そういうのすきじゃない』
ふうん、と興味なさげに童磨は言う。
「ねえ、俺らさっき何になったの?」
『え?鬼?』
「それ200年前の話でしょ。“さっき”って言葉の意味知ってる?」
呆れたように言われ、私はムカついた。
「さっき俺らは恋仲になったんだよ。それなのにいきなり他の男のところに行くなんて…」
よよよ、と悲しそうに扇で口元を隠す。
『いやいっちょ前に彼氏面すんなし』
「あれぇー?俺彼氏じゃないの?」
困ったように童磨は笑った。
「とりあえずさ、猗窩座殿のところに行く前に俺と稽古しようよ」
『は〜〜?絶対お前虐めてくるじゃんつら』
「なるべく優しくするからさ」
『だうと…』
それでも、なぜだか童磨から必死さが伝わってきて、私は首を横には振れなかった。
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むるち(プロフ) - 邑宇井さん» 呪いって無惨様の前でもダメなんでしたっけ…そこら辺曖昧でつい呼ばせてしまいました。訂正いたします。ご指摘ありがとうございました! (2020年1月12日 17時) (レス) id: bddfebd16d (このIDを非表示/違反報告)
邑宇井 - 童磨が無惨様って言っちゃってますけど大丈夫ですか???呪いとか...この作品ではスルーされる方向でしたらすみません (2020年1月12日 12時) (レス) id: 451c1f62e7 (このIDを非表示/違反報告)
むるち(プロフ) - フランさん» コメントありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです!口付けされた場所に関してはこめかみで間違いないです。目尻の近くです。完全に私の好みです、お気に召さなかったら申し訳ありません。 (2020年1月11日 23時) (レス) id: bddfebd16d (このIDを非表示/違反報告)
フラン(プロフ) - 童磨カッコイイしこの作品大好きです!あと、"こめかみ"では無く"眉間"では無いでしょうか?間違っていたらすみません (2020年1月11日 11時) (レス) id: 8ce07c13d0 (このIDを非表示/違反報告)
むるち(プロフ) - lunaさん» コメントありがとうございます。そのように感じていただけて嬉しい限りです!マイペースで申し訳ありませんが頑張ります! (2020年1月10日 22時) (レス) id: bddfebd16d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:むるち | 作成日時:2019年12月24日 23時