検索窓
今日:59 hit、昨日:2 hit、合計:853,455 hit

7話 ページ8

たくさんの和菓子を片手に持ちながら歩く。

そのためか、他の甘味処はがっくり肩を落としながら私の方を見る。

そして寄ったのは簪屋さん。
これまた店主のおじさんに声を掛けられて。


『うわぁ〜綺麗』
「だろ?おじさん手先は器用だからさ」

はは、と笑う彼は先程のおじさんより品がある。

「お姉さんコレ、いないの?」

そう言って、おじさんは小指を立てる。

『いるわけないじゃないですか〜』
「えー!こんな美人さんなのに!もったいない!」
『口がお上手ですね!』

彼氏でもいたら、この簪を買ってくれたのだろうか。
…いや、ないわ。童磨に限ってそれは無い。
ていうか、どうして童磨を考えてるんだ。

私は意識を別に移すように簪をながめる。

『あ、彼岸花だ』
「目が高いね」

これ、頑張ったのに売れないんだよね、と苦笑い。確かに、彼岸花だと不幸な感じがしてしまう。

でもかなり気に入ったので、私はおじさんに幾ら?と問いかける。

すると、驚きの値段が返ってきた。

『5万…』
「ちょーっとお姉さんには厳しいかー」

おじさんも申し訳なさそうに笑っている。

『うん…今回は諦めます』
「そうだよね。またきてほしいな」
『そうします…』

私は、しょぼくれながら屋敷に帰った。

8話→←6話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (335 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
823人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 童磨
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

むるち(プロフ) - 恋(れん)さん» コメントありがとうございます。童磨は素晴らしいと思います! (2020年1月13日 22時) (レス) id: bddfebd16d (このIDを非表示/違反報告)
恋(れん) - ありがとうです童磨。いいですよね! (2020年1月13日 9時) (レス) id: f613416e65 (このIDを非表示/違反報告)
むるち(プロフ) - 極色さん» コメントありがとうございます。お褒めいただき光栄です!これからもよろしくお願いします! (2019年12月22日 0時) (レス) id: bddfebd16d (このIDを非表示/違反報告)
極色(プロフ) - お初にお目にかかります。この小説のテンポがとても好きです!これからも応援しています! (2019年12月22日 0時) (レス) id: 734106404b (このIDを非表示/違反報告)
むるち(プロフ) - 七七四さん» コメントありがとうございます。そう思っていただけて光栄です。七七四様を始め応援してくださる方のおかげでここまで沢山の人に評価してもらえるようになりました。私も嬉しさと感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございます! (2019年12月21日 22時) (レス) id: bddfebd16d (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:むるち | 作成日時:2019年12月7日 9時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。