図書隊girl ３

強く、強く ページ23

「そこまでだ!!!!」


この叫びの後、皿が割れるようなけたたましい音が続いた


小牧を罵倒し続けていた良化隊の声は一瞬やんだ
しかし、その声の矛先が小牧ではなく突然入ってきた図書特殊部隊に向けられた
すると郁が抱えていたダンボールをひっくり返した
大量のガラスが割れる音がして再び良化隊が口を閉じた


玄「我々は図書特殊部隊だ。うちの隊員を返してもらいに来た。小牧、この方々はお前らにどんな容疑をかけた言ってみろ！」



小「……未成年者及び障害者に対する人権侵害の疑いがある、と言われました……」

玄「その容疑の信憑性を確かめれる人物を連れてきた！感謝しろよ！」




小「……毬江ちゃん」


連行される前に堂上には実家には伝えないで欲しいと伝えた
その中には毬江ちゃんも含んでいるし、堂上だって分かったはずだ
なのにどうして……
つい堂上を睨むように見てしまった


堂上は片手で詫びるように手をあげた


毬「……
差別しているのはあなた達の方じゃないですか！」


驚いた
あの毬江ちゃんが、
外では声を出さない毬江ちゃんが知らない男達に向かって声をあげている


強くなったんだね
俺の知らない所で、
相田さんという友達をつくっていたり
こうやって俺を守ってくれたり

もう、俺に懐いて後ろをついてくる女の子
ではなくなったんだね

本当の気持ち→←恥じない自分

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す