十六話。 ページ17
「シーン35、よーいスタート！」
「何見に来てるんですか」
二宮「俺、脚本演出だから
まぁ、ちょっと見たいものもあってね」
生田「…お願いだから俺と一緒に」
『…っ』
生田「……あーもうやめやめ、これは無理っぽい
俺この役降りていいー？」
「はっ!?」
「何言ってんのよ生田！ちょっと」
「いーのか生田w」
生田「だって落ちそうにないし
今日も見てみたけどあれ完全に彼氏いるわ」
「ぶはは、生田の負けかよw」
『どうしたんだろう急に…私なにかしちゃったかな？』
二宮「いーや、心配しなくてもお前のせいじゃないよ」
ｼｬﾗ…
『…っ ///』
二宮「あれ？校則違反じゃなかったの
優等生」
『…だって、ってどこ行くの』
「ちょっと！降りるったって今更この段階で代われる人なんているわけないでしょ！」
生田「えーもうやる気ねーよ」
二宮「俺やろっか」
生田「いーじゃんニノちゃん頼むわw」
「はぁ？残念だけどこの役は怠惰で適当なクズ男にしか…
ピッタリだわ」
二宮「今頷いたやつ顔覚えたからな」
「でもあと二日でセリフ覚えなきゃいけないのよ！
それができなきゃ…」
二宮「そんなの一時間あれば余裕だって」
…セリフ？そういえばあの時も
『ニノちゃん、とっくにセリフなんて覚えてるんじゃないの』
二宮「なんの話？
さっ、練習はじめよっか」
最初からこのつもりでいたんでしょ？
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作者名：由夢 | 作成日時：2020年11月13日 16時
