軟高の元番は、金髪くんの忍び！？

序章 ページ2

？「あんたが‥、三橋貴志‥？」



ん？あなたは誰かな？



スカートの丈の長さと、メイクから見て、この学校のスケバンだということは分かる。



いや、それにしても、マブイ女だぜ。



輝くような黒い瞳。白い肌。真っ赤な唇。風になびく黒檀の髪‥。



胸がキュンとなった。



？「おい‥、あんたが三橋貴志かって聞いてるんだよ‥、シャキシャキ答えろよ」


フフン。彼女は待ちきれないみたいだ。なんて積極的な。


そう、焦んなって。


俺は最高にキメて言った。


三「そう‥、だけど‥。」




俺の予想では、この後、彼女は歩みよって愛の告白をするはずだ。




‥、まいっちまうな‥、転校初日でもう告白をされるなんて。




彼女はスウ‥っと目を細めると、下から覗き込んで来た。



「へえ‥？ あんたがねえ‥‥、見えないな。」



そうだろう、そうだろう。‥ってえ？



顔を向けると、彼女は無表情に口角だけを上げて、俺の目を見つめていた。



明らかに告白をする目じゃな‥い？



静かに獣のような目をして彼女は言った。




「悪いね。あんたを仕留めに来たんだわ」

仕留めねえと、弁当食えねえんだヨ。




そう付け加えると、ゆっくりと木刀を構えた。

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