ド派手に愛して！【宇髄天元】

◇ ページ14

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「ふむ。何か訳ありのようだな」



恐怖慄く未来を想像していると、煉獄先生が遠ざかる宇髄先生の背中をちらりと見やってそう言う。

別に宇髄先生に何かされたわけではない。
この前だって門前で絡まれているところを助けてくれて、とっても良い先生なんだろうと思う、けど……


拗れる義勇兄様との関係性を考え答えられずにいると、大きな掌が私の頭を優しく頭を撫でる。



「宇髄は大胆で粗野な振る舞いをしているが、ああ見えて面倒見がいい漢だ」

「…はい。そんな気がします」

「君を気にかけるのもなにか理由があってのことだろう。ーーだが！如何なる理由があろうと一生徒を追い回していい理由にはならない！！」



拳に正義感を振りかざし、煉獄先生は私の肩を掴んで語りかける。



「思春期である君が男性に対して恐怖心を抱くきっかけにもなり得ない！いい大人が若い芽を摘むなんて言語道断！俺からも宇髄に言っておこう！」

「煉獄先生…ありがとうございます。でも大丈夫です。自分のことなので自分で解決します」




先生の厚意はありがたいことだけど、正直これ以上ややこしい事態になったら、収集がつかなくなってしまう。

義勇兄様と宇髄先生に煉獄先生まで加わってしまえば崩壊どころか火の海だ。




「そうか、君がそう言うなら俺の出る幕はない！何かあればいつでも相談したまえ」

「ふふ、心強いです」

「みーつけた」



一教師と生徒の和やかな会話に割って入った聞き覚えのある太い声。
振り返らずともわかるメラメラとしたどす黒い何かに背筋が凍る。

見つかってしまった…！！



「冨岡妹。覚悟しろよこらァ」

「煉獄先生…またね！」

「なっ！おい！待て！！！」









「 冨岡妹の苦悩 」
( 逃げるが勝ち！ )

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宇治

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