Doctor-X～私の入院生活Ⅱ～ (ページ43)

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ope.89 ページ43

Aside

2週間後*ﾟ

ようやくこの日がやってきた。

今日、私は東帝大学病院を退院する。

「Aちゃんおめでとう。これから退院祝いに焼肉行こ。」

大門先生…人の事なんだと思ってるの(笑)

医者なら退院後直ぐに焼肉を食べるのが駄目なのぐらいわかるでしょ。

城之内先生も晶さんも呆れ顔を浮かべている。

「Aちゃん、仕事はゆっくり復帰していけばいいから無理しないで。」

城之内先生は流石母親。口調は冷静だけど瞳が凄く優しくて安心する。

「A、アンタは仕事の前に栄養をつけなさい。その身体だとまた倒れるわよ。帰ったら胃に優しい鍋を作ってあげるわ。」

…あ、もっと母親がいた。

沢山の花束を貰って皆に「おめでとう」って言ってもらえて…幸せだな。

生きてて良かった。

そんな風に生きている喜びを再確認しながら退院祝いに貰った花束を眺めていると…きらきらひかる物が花と花の間に挟まっていた。

なんだろう。

取り出してみると

指輪だった。