ope.53 ページ5
Aside
翌日…
｢舞ちゃん凄い……！｣
舞ちゃんに出会った次の日、私はバレエを見せて貰った。
何故こんなに軽やかに動けるのか…
私は今までこんなに自分より遥か年下の子に感動させられたことがあるだろうか。
｢本当に、上手くなったわね。舞｣
城之内先生も自分の娘の演技に感心している。
親までこんなに褒めさすなんて、舞ちゃんってホント何者なんだろう。
｢Aちゃん！私、Aちゃんにバレエ教えるよ！やってみる？｣
不意に、舞ちゃんからそんなことを言われた。
自信ないけど、舞ちゃんともっと仲良くなるチャンスかも。
私はそう思い｢うん！お願い！｣とお願いした。
｢うん。いいよ！｣
明るくかわいい声で舞ちゃんは答えてくれた。
｢じゃあ、まずつま先で立ってみて！｣
｢え、こう？｣
少しぐらつくがまだいける。
｢そう！そのまま身体前に倒してみて！｣
｢え、こう？うわたたたたたとぅっ｣
私は情けない声と共に前にコケてしまった。
さっきまで煎餅をかじりながらお茶を飲んでいた大門先生がお茶を吹き出しそうになって笑っている。
ぐぬぬ…悔しい
｢大門先生もやってみたらどれだけ難しいか分かりますよ！｣
私はそう返したが大門先生は｢いたしませーん｣と再び煎餅に手を伸ばした。
でも全く心配しないどころか煎餅齧りながら笑ってる大門先生とは打って変わって舞ちゃんは｢Aちゃん、大丈夫？！｣と駆け寄って来てくれた。
｢あ、うん。ありがとう｣
舞ちゃんの優しさに私は感動して少し拍子抜けしてしまった。
この後も少しバレエの基礎を教えて貰って、昨日より私と舞ちゃんは仲良くなったと思う。
｢舞ちゃん、バレエ教えてくれてありがとうね。楽しかったよ｣
私が舞ちゃんにお礼を告げると舞ちゃんはニッコリ笑って、｢うん！いいよ！Aちゃん、私、日本にいる間にAちゃんとお出かけしたい！ママと未知子と晶さんも一緒にみんなでお出かけしようよ！｣
とお出かけに行くのを誘ってくれた。
私はとても嬉しくて｢うん！行こうね！｣と返した。
舞ちゃんにお出かけに誘われたことが本当に嬉しくて私はウキウキした。
舞ちゃんと出会って2日目。自分が予想していたより仲良くなれた。
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作者名：espoir･affettuoso x他1人 | 作成日時：2017年3月16日 17時
