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出久に問い掛けると、数ヶ月前とあるヒーロー番組に出ていたホークスが言っていたと言うのだ。
「色んな動画が出回っていて…」
すると出久は少し携帯を弄りとある動画を再生させて見せて来た。
…ー
《さてホークスさん、次の質問なんですが…今やホークスさん関連で話題の中心である“天使ちゃん”についてです！初めてお伺いした日から暫く経っているのですが、その後は何か進展はありましたか？》
《それがね全くなんですよねぇ、連絡先を教えたのにも関わらずですよ？未だに連絡来てないですからね》
《それでは当番組を通してその天使ちゃんにメッセージを送ってみては如何ですか？観てくれてるかも知れないですし》
《良いんですか？それでは…。金色に輝く純白の翼を持った天使ちゃん！此れを観てたら連絡下さいね！ご飯楽しみにしてるんで。連絡待ってまーす》
《ははは！連絡来ると良いですね。其れにしてもホークスさんに諦めは無いんですか？》
《無いですね！欲しいと思ったら我慢出来ない性分なんですよ。だって俺、“ゴウヨク”なもんで》
…ー
ホークスの台詞にスタジオの観客であろう女の子達の黄色い悲鳴が出久の携帯から聞こえてくる。
「出久…、もしかして毎回こんな感じだったりしないよね？」
Aからとても静かな声が聞こえるが、俯いてしまっていて表情が伺えない。
「まっ毎回では無い…くは無いけど、でも…こんな…感じ、かなぁ？」
只ならぬ雰囲気を感じ取った出久の語尾はどんどん小さくなっていく。
そして、はぁぁ…と深い溜息を吐いたAに出久はビクリと肩を震わせた。
まさか此処まで大事になっているなんて思いもしなかったと呟けば、突然出久が大興奮し始めた。
「やっぱりそうだったんだ！真逆AちゃんがNo.3の探してる天使ちゃんだったなんて吃驚だよ！さっきの個性って治癒だよね！？突然翼が生えたのも何か関係があったりするのかな？Aちゃんが触れた所が光ってから治ったから接触すると治せるとか？いやでもそれだとその翼に何の意味が…だとしたら」
「出久！ストップ！落ち着いて！」
止まらない出久に待ったを掛けて落ち着かせる。
ハッと我に帰った出久がごめんなさいと謝って来たので、詳しくは後で話すよと出久の頭を撫でた。
それを見ていたリカバリーガールが出久にペッツを渡し、そろそろ下校の時間だからそれを食べてお帰りと伝える。
二人にありがとうございましたと礼を言うと、出久は帰って行った。
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作者名：カピバラ | 作成日時：2022年2月6日 11時
