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急いで迎えば既に相澤と生徒達がグラウンドに居て、まずいと駆け寄った。
「すいません、遅くなりました！」
「これから始めるところだ。それよりグラウンドには来れるんだな」
「間に合って良かったです。流石に此処は間違えませんよ」
相澤の隣に駆け寄り話をしていれば、Aちゃん！？と名前を叫ばれた。
声のした方へ顔を向けると、大きな瞳を更に見開き驚く出久がいて、驚きのあまり声も出ないのか口をパクパクさせている。
「出久！？わぁ！雄英に来れたんだね、おめでとう！あれ？出久だけ？」
「ありがとう！かっちゃんの事？かっちゃんなら…」
よしよしとふわふわな出久の頭を撫でながら問い掛ければ、彼処にいるよと指を差した。
その指先を目で追えば、カッと目を見開き凄い剣幕で此方を凝視している勝己と目が合った。
かっちゃん！と手を振り近寄ろうとするも、誰かに首根っこを掴まれてその場に止まってしまった。
誰だと振り向けば眉間に皺を寄せた相澤で、後でやれと怒られてしまった。
すいませんと謝れば頷き、早速始めるとしようと生徒達に話しかけた。
生徒達へ相澤が個性把握テストをやると言うと、眼鏡を掛けた生徒が少し宜しいでしょうかとビシリと手を挙げた。
「何だ」
「お話を遮る様で申し訳ないのですが、まず其方の女性について、お聞きしたいのです！」
そう言うと此処に居る全員の視線が一気にAに集まった。
「彼女はA。リカバリーガールの補佐を担当している、怪我をしたり体調不良があれば婆さんか彼女を訪ねると良い」
「Aです。気軽に声を掛けてね」
よろしくねと笑えば、よろしくお願いします！と元気な返事が返って来た。
そしてAさんに質問良いですか！と様々な生徒から手が上がったが、此れが終わってからにしろと相澤の一言で収まった。
再びテストの内容を伝え、勝己に個性を使ったボール投げをやらせれば、705.2mという数字が相澤の持つタブレットに表示された。
湧き上がる生徒達から楽しそうなどの声が聞こえ、相澤は最下位は除籍処分にすると言った。
Aはブラドが言ってた事は本当だったんだと驚いた。
狼狽出した生徒達から様々な声が聞こえる中、髪をかき上げ敵宛らの笑みを浮かべて言い放つ。
ようこそ、此れが雄英高校ヒーロー科だ、と。
それから少し相澤の説明が入り、各テストが開始された。
幾つか測定しながらふと疑問が湧き隣に居る相澤に、私が此処に居る必要ってありますか？と尋ねた。
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作者名：カピバラ | 作成日時：2022年2月6日 11時
