あの７人って。

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〆．



「A、おはよう♡」



「おはよう」



寝癖をつけた望が、すぐ横に寝転がる私を見て幸せそうに微笑む。



「朝ご飯作ってくるね」



「ありがとう♡」



さて。



彼氏の朝に耳を傾けてみましょう。



「んふ、ロック画面のAおはよ♡」

「ホーム画面のAおはよ♡」

「写真立てのAおはよ♡」

「デスクトップのAおはよ♡」

「プリクラのAおはよ♡」

「ロケットのAおはよ♡」

「ポスターのAおはよ♡」

「うちわのAおはよ♡」

「ふわふわぬいぐるみのAおはよ♡」



私の写真をケータイやパソコンの背景に設定してる、というのは全然いいんだけど……。



毎朝おはよ♡って言ってるし、毎晩おやすみ♡って言ってるし。



疲れないのかな。



てかポスターとうちわと人形、勝手に作ってるなぁ。



その努力と才能を別のところには使えないのかな。



「できたよー、望おいで？」



「行く！！」



挨拶してる暇があるなら寝癖直しなよ。



ぴょこんと跳ねたままのそこに触れたら、望の顔が真っ赤に染まる。



「寝癖、可愛ええ？」



「うん、可愛い」



「今日このままにしとく！！」



「それはやめて？」



「寝癖になりたい、俺もAに可愛ええ言われたい」



「寝癖も含めて望は可愛いから、生まれ変わろうとしないでね」



「ん！」



嬉しそう。



「わあ、鮭や！」



「うん、好きでしょ？」



「好き！Aって底なし沼やな！好きに上限がないわ！」



「………鮭の話したつもりなんだけど」



「鮭も含めてA愛してる！」



「鮭が私の一部だとでも思ってるのかな？」



「はあ、Aに焼かれる鮭が羨ましい……」



「私が望のこと焼いたら多分捕まるんだよね」



「こんがり焼き色つけてな♡美味しく召し上がれ♡」



「ちょちょちょ、コンロの前立たないで！」



「Aの栄養の一部になりたい♡」



「人生の一部で満足してくれたら有難いんだけど……」



朝から大変。



〆．

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