なんででしょう？【青葉城西】3巻

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きまずい沈黙が続いたあとそれを破ったのは私だった。

「あ、ここです」

そう言って最近住まわせてもらっている親戚の家を指さす

「家でけー」という小さな声が聞こえた気がした。

「本当にありがとうございました。正直助かりました」

そういって頭を下げ、ボストンバックを彼からもらう。

「ん。」

そういって彼は背をむけ「じゃあな」と言い残して帰ってしまった。

しっかりお礼をしないとな、と思いながら「ただいま」と誰もいない家に声をかける。

ふとスマホをみると国見から連絡が大量に入っていた。

「大丈夫ですか」
「無事つきましたか？」
「重くなかったですか」
「やっぱ俺運びに行きますよ」
「今どこですか」

などなど、ほとんど自己完結で終わっている気がするが
「松川さんが運んでくれたので大丈夫です」
「心配かけてごめんね、家ついたよ」
と、送っておいた。

すると爆速で既読がつき
「それこそ大丈夫ですか」
「なんかされてませんか」
と立て続けに質問される。

「大丈夫、ただただ親切してくれただけだよ」
と返し、他の人からのラインも確認する

潔子さんから、マネ全体のグループに
「お疲れ様でした。本当にありがとう。
また機会があったらどこか行こうね」とかわいい猫のスタンプつきで送られてきていた。

こんなところでも女子力がえげつないと思いながら
「こちらこそありがとうございました。大会や先輩方の受験など終わったら是非！」と返しておいた。

そのほかにも
「A！！！！次いつ来んの？！」
「おじょーさんガン無視はひどくね？
え、連絡先あってるよな？」
「このゲームはなんとなくやってれば楽しいと思う」
などなど多種多様なメッセージが来ていたが返すのが面倒だったのでそっとアプリを閉じた。

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