80話目 ページ17
赤葦と木兎さんにひどい言われようだった黒尾さんは拗ねてしまった。
今回の件については黒尾さんが悪いと思うので慰めようとは思わないが、まぁまぁかわいそうだなとは思った。
「黒尾さんおいてシャワー行きましょう赤葦さん」
「そうだね。行きますよ、木兎さん」
「おう」
三人は拗ねてしまって泣きまねをしている黒尾さんを置いてシャワー室へと向かった。
「え、お前らほんとにひどくね？」
と我に返った黒尾さんが素でこぼしていて国見と二人で笑いをこらえることに必死だった。
それから少したって、他校の人たちも続々と起きだして、朝食を取りに食堂へと向かってきた。
その中でせわしなく動いていたのは潔子さんと仁花ちゃんで、慌てて手伝う。
「ごめんね」
「ごめんなさい」
私と潔子さんの言葉が被った。
困惑。
謝る筋合いはあっても謝られる筋合いは全くなかった。
理由のわかっていない私に気が付いたのか、潔子さんは「今朝、おいていっちゃって」
と続けた。
そんなこと気にしていないのに。
そんな意味を込めて「大丈夫です」と返すと「ありがとう」と言ってくる。
顔がいい人が性格もよかったらダメですよね。
だって平凡な人の入るスキがなくなってしまう。
どこかの偉い人のような口調で変なことを考えていると、もうすでにみんな集まっているようで誰からともなく、いただきます、の声が上がった。
「こっちで一緒に食べない？」
どこに座ろうかな、と朝食のトーストを持ちながらうろうろしていると真後ろにいた研磨から声がかかった。
「うぇあっ」と聞いたこともないような変な声で驚いてしまったので研磨に笑われる。
腹いせに「もぉ！びっくりした！」とぶりっ子全開で怒ってみると「は？」とドスの利いた声で言われたのでコンマ数秒で謝った。
これからは、研磨にこんなことはしないと誓った。
「なに面白そうなこと2人でしてんの。俺もいるんだけど」
と赤葦にも言われ、先ほどの醜態を赤葦にもみられたんだな、という絶望感が襲ってきた。
しかし、そんなことは一ミリも気にしていません、何ならもう忘れました、遺体な顔でトーストを食べ始めたおかげもあって話はそれていった。
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いちか(プロフ) - 及川さんとの絡みが好きすぎます！ (2021年8月24日 2時) (
レス) id: 04ec5ad602 (このIDを非表示/違反報告)
白夜のダンテ(プロフ) - 割と素直なぬこさん» ありがとうございます。新作の件、参考にさせていただきます。木兎さんとの絡み…できる範囲でやりたいと思います。コメントありがとうございました。 (2021年6月24日 20時) (レス) id: 78c0d6e1f2 (このIDを非表示/違反報告)
割と素直なぬこ - 連続でコメント失礼します。新作どれも面白そうなのですが、せんぱい！をけんまで見たい！私の推しが木兎サンなので本編で絡みもっと欲しい！図々しくすみません…… (2021年6月23日 22時) (レス) id: 146f38e7d4 (このIDを非表示/違反報告)
白夜のダンテ(プロフ) - 割と素直なぬこさん» ありがとうございます！ (2021年5月18日 20時) (レス) id: 78c0d6e1f2 (このIDを非表示/違反報告)
割と素直なぬこ - 続編おめでとう！！頑張ってください！ (2021年5月18日 6時) (レス) id: 348a770f9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫苑 | 作成日時：2021年5月16日 21時
