79話目 ページ16
「何々お二人さん、合宿中なのに夜二人っきりで会っちゃったりして？」
黒尾さんのこういうノリが私はあまり得意ではない。
こういうノリが得意ではないのではなく、『黒尾さんの』こういうノリが得意ではないのだ。
なんかほかの人に言われるより何十倍か面倒に感じる。
多分気のせいだと思うのだが、いつもより顔もうざいように思う。
「黒尾さんの思ってるみたいな関係じゃないですよ。変態」
さらりと毒を吐く国見にさすがだなぁと感心する。
「やっぱりお前及川の後輩だよ」
とあきらめたように言う黒尾さんの顔は死んでいた。
「やめてください、あんなのと一緒にするなんて」
「あー言っちゃおー」
「うわっ。」
「辛辣。」
そんな会話をしている二人を傍観していた木兎さんが徐に近づいてきたかと思うと
「国見とはやっぱそういう関係なのか？」
とニヤニヤして聞いてきたので、さすが男子高校生は違うな、と思った。
「ぶん殴りますよ」
私は静かにこぶしを握って、木兎さんのおなかあたりにあてがった。
それを見ていた赤葦さんがぼそっと言った「セクハラかな」という言葉も聞き逃さずに
「やだな、なぐられたいなら素直に言ってくださいよ、もう」
と笑顔を向けるとコンマ数秒で「ごめんなさい」と返ってきた。
次はない。
月島君はそんな双方の様子を見てひそかに笑いをこらえていた。
「そういえばツッキーとAって初対面じゃね？」
俺ひらめいた！お手柄！といった顔をする木兎さんに対して二人して「だから何ですか」みたいな視線を送る。
「そういえば初対面でしたね、ドウモ」
「あっはい。」
軽めの自己紹介を終えたので自主練していた方々に、ごはん前にちゃんとシャワー浴びてきてくださいね、というと
「いや自己紹介じゃねぇよ今のは？！」
と黒尾さんに突っ込まれる。
なんでお互いに名乗らないしよろしくもしねぇんだよ？！
仲わるいんかおまえら？！
と続いた黒尾さんの私たちの自己紹介についての評論は長ったらしいし面倒なものだった。
「名乗ればいいんですか？深森です」
「月島です」
「はい、満足ですか？ほら、シャワー早く浴びてきてください」
「え、なんで誰も突っ込まないの？！
俺がおかしいの？自己紹介ってこういうもんなの？」
「この二人ですから」
「ツッキーと深森だろ？これ以上の事求めんなよ、かわいそうだと思わないのかよ」
「え、俺が可哀想じゃない？」
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
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いちか(プロフ) - 及川さんとの絡みが好きすぎます！ (2021年8月24日 2時) (
レス) id: 04ec5ad602 (このIDを非表示/違反報告)
白夜のダンテ(プロフ) - 割と素直なぬこさん» ありがとうございます。新作の件、参考にさせていただきます。木兎さんとの絡み…できる範囲でやりたいと思います。コメントありがとうございました。 (2021年6月24日 20時) (レス) id: 78c0d6e1f2 (このIDを非表示/違反報告)
割と素直なぬこ - 連続でコメント失礼します。新作どれも面白そうなのですが、せんぱい！をけんまで見たい！私の推しが木兎サンなので本編で絡みもっと欲しい！図々しくすみません…… (2021年6月23日 22時) (レス) id: 146f38e7d4 (このIDを非表示/違反報告)
白夜のダンテ(プロフ) - 割と素直なぬこさん» ありがとうございます！ (2021年5月18日 20時) (レス) id: 78c0d6e1f2 (このIDを非表示/違反報告)
割と素直なぬこ - 続編おめでとう！！頑張ってください！ (2021年5月18日 6時) (レス) id: 348a770f9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紫苑 | 作成日時：2021年5月16日 21時
