1・アケミとの帰り道 ページ2
「はぁ〜、今日も講義疲れたわァ〜！」
「それな〜、しかも覚える単語数多すぎるよね〜」
空が赤く染る頃、ふたりの少女が大学の廊下を歩いていた。
最近、ふたりの少女の通っている大学はコロナウイルスの影響でずっとオンライン授業だった講義を通常のものに戻したのだ。
オンライン授業をミュートにして聞いていたアケミは、特に疲弊した様子だった。
「ってかずっとオンラインでもいいわ」
片方の女子が口を開いた。友達間では、親しみと愛をこめて「腐女子のアケミ」と呼ばれている。その名の通り、結構どぎつめの腐女子なのだ。そんなアケミは、肩を落として深いため息を吐いた。
「えー、でもアケミとこうして会えるから私はいいと思うけど」
「確かにね〜ってかアンタ私のこと好きすぎ」
「あはは、まーね」
少しの間会っていなかったため、気まずい空気が流れるかと思いきやふたりの人見知りもそこまででは無かったようだ。
「なによ照れるじゃない！…あ、そーだ。ちょっと今日カフェ行かない？久しぶりにあったんだし！」
「あ、いーね！」
「やった！私行きたいタピオカ屋さんあるんだ〜」
彼女たちは、久しぶりのシャッピングに胸を踊らせた。
「へー！早速行こー！」
「あ、ちょっと待って私トイレ行きたい！大の方」
「おっけー、待ってるわ」
女子大学生らしからぬ、いやある意味最近の女子高生らしい会話を楽しみながら、アケミはその場を後にして、トイレに駆け込んだ。
一方、特に腐女子でもなんでもない少女、Aは廊下で佇んでいた。
携帯でもいじろうかな、とバックに手をかけたその瞬間…
「あ、あの…！」
とある男の声がした。
Aは声のする右の方向を咄嗟に向く。
そこに居たのは…不登校気味の藤原七瀬だった。
「ど、どうしたの…？」
Aは困惑してやまなかった。
それはそうだ。Aと七瀬は全くの無関係だったからだ。
喋ったことも無い。もちろん、事務連絡すらしたこともない。
そんな男が、走ったのか息を切らしてハアハア言いながら話したことの無い知り合いですらない少女に一言声をかけた。
「え、えっと…藤原七瀬くん、だよね？ど、どうしたの？そんなに疲れて」
心底怖かったそうで、Aの声は震えていた。
「あー、その、えっと…」
歯切れが悪い喋り方をする彼に、彼女は肩を強ばらせる。
なんで？私が何をしたっていうの？
彼女は、アケミが帰ってくるのを待つしかないと思った。
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なす - 好意のない人から押し付けられる更衣になってますよ〜 (2022年4月25日 1時) (
レス) @page4 id: 6740f04f29 (このIDを非表示/違反報告)
うきび - 天才☆ (2022年4月24日 1時) (レス) @page4 id: 654256a91c (このIDを非表示/違反報告)
崇 - いろはさん» コメントありがとうございます！ナナオさんに読まれたら悶えますねwwとんでもなく恥ずかしいですw (2022年4月3日 0時) (レス) id: 8a6bf88ba9 (このIDを非表示/違反報告)
崇 - 名無し90169号さん» コメントありがとうございます！ナナオさん同士で紛らわしくも面白くなっちゃいますねw (2022年4月2日 23時) (レス) id: 8a6bf88ba9 (このIDを非表示/違反報告)
崇 - しらす星人さん» ゴリラといい雰囲気になるナナオさん、ゴリラに惚れ込むナナオさん、ゴリラに告白するナナオさん、どれをとってもカオスですねwww (2022年4月2日 23時) (レス) id: 8a6bf88ba9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：崇・ナナセストの権化 | 作成日時：2021年6月29日 22時
