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紗季 ( 店長 ) side



「…で、わざわざここまで押しかけて来て何しに来たんです?まふくん、そらるさん。」

「……いや、…元気にしてるかなと思って久しぶりにきただけですよ。」




そういって真冬くん…もといまふは窓の外へと少し視線を逸らす。


…その綺麗な黒の瞳にはいったい何が写っているのだろうか。

窓の外の風景?それとも…


私の頭にふと頭をよぎったのは“あの人”の悲しくも美しい笑顔だった。


……あの子に…千夜によく似ている。


今のこの人も……あの頃の悲しそうでありながらもその瞳には何も写していなかったあの人も。



…ほんとに千夜と真冬くんとあの人…この三人はよく似ていた。


当たり前だが容姿的な話では似ていない。
だがそれでもやはり似ていると思えるのはその悲しげな色を混ぜたような黒い瞳が三人とも一緒だからなのだろう。


…三人とも同じとは言えないが同じほどの苦しみと痛みは背負ってきたから。

その分絶望にも触れてきたのだろう。だけど絶望なんてそんな簡単に慣れるようなものじゃない。
慣れてしまってはいけない。


…慣れてしまってはいけないのに三人は……否、二人は未だに瞳が黒く塗りつぶされたままだった。


そこで私は確信してしまったのだ。


“ああ、この人たちは絶望に浸った日々を送ってきてしまったんだ”と。



……だから似ていたのかもしれない。

あの人に。真冬くんに。千夜に。





「まふまふ、お前…」

「…そう。…別に大丈夫よ。私はね。」




そらるさんがなにかまふくんに言いかけたが私はそれを遮った。

……だって嫌でしょ?乗り越えたと思ってたこと(現実逃避)が否定されてしまうのは。


誰だって泣き叫んで現実逃避で少しは前進したはずなのに今度ははじめの地点より前に後転しまう。



……現実逃避だってダメなのは分かってる。でも…




「……今はまだ…ダメですよ。…そらるさん。」

「っ……。」




今はまだその時じゃないから。

自分がほんの一歩も前進していない事実(現実)を見せるのは……ちゃんとあの人のような存在ができてから。


そうじゃないと…彼はきっと壊れてしまう。

自分がしてしまったことだと自分を責めてしまう。



“心のケアは、失った人と相応の人じゃないとできないから。”



私はオーダーをとっている彼女の方に目を向け…誰に言うでもなくそう小さく呟いた。

六→←四



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fubuki(吹雪咲彩)(プロフ) - あいわな=あるてのちゃんさん» だよな知ってた。うん、地雷踏む覚悟だった見なくていいよって話なんだよなぁ……() なんなら他の人に変えます?お気に入り登録まだされてないから今なら変えられるし(( うん頑張る(( (2020年11月29日 22時) (レス) id: d350e9c723 (このIDを非表示/違反報告)
あいわな=あるてのちゃん - どうも、うちの子はそんな子じゃありません党の代表です。(?) 地雷踏む覚悟で友の作品を見に来ました、(?) 応援してるからガンバ、! (2020年11月29日 22時) (レス) id: 7f877cb593 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:吹雪咲彩(fubuki) | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/novel  
作成日時:2020年11月29日 17時

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