楽園のカーストルール−1 ページ1
昔から、ここは楽園だったわけではないんだ。
ご先祖様。それこそ聖徳太子とか福沢諭吉みたいな、偉い人が頑張ったおかげで俺たちはこんな楽な生活が出来てるんだよ。
今日の歴史の授業で担任がそんなことを言った。
あほらし、ちょっとそう思った。
だって、こんなんが楽園とかいうけどそれはここだけの話。
アフリカとかサバンナにいけば、生活困窮者がチラホラいるし、ロンドンだってまだ階級文化は残ってる。
意味は違うけど例えばこの国の、この教室だってそうだ。
スクールカーストの上位の連中に媚びへつらって、かと思えば3軍以下の奴等にはいじめみたいな底辺な仕打ちをしたり、無茶苦茶だ。
強いものは常に強く、弱いものは何時までも弱い。
そんな絶対関係。
そんなものが、小学校、中学校、高校、大学、会社・・・、とこの先一生つきまとってくると思うと
怖くてしかたがない。
デモ、そんなことを思う間も1秒1秒は過ぎて行くのだ。
考えたって、まぁ解決しないし。
いっそのこと、しんじゃおうかなぁ。
ふと、休み時間の教室の真ん中を見て退屈凌ぎに言ってみた。
こんなクダンナイ世界で一生懸命に足掻いて生きるよりも、死んで一回リセットしてやり直した
方がまだマシな気がしてきた。
「え?、どうしたの?、なんか悩みでもあるの?」
側にいた友達が反応したが、俺は無視する。
そのうち反応しない俺に飽きたのか、別の人のところに話にいった。
地味だったり話しても反応しない奴とかは、話す意味も無し。だって将来活躍する可能性もないから今の
内に恩を売る必要も要らないからね。
そんな奴は、ずっと社会の奴隷。コミニケーション能力とかが高い人は優秀な社長とか社員になって、安泰な毎日を送っていくんだ。
結局、ニンゲン皆そう言うことで成りたってる。
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作者名:柚soda@ | 作成日時:2020年11月7日 18時