ただ好きなだけ。Yuri.C

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知念「……ほら、こんな事言ってるあいだにふたりとはぐれちゃったじゃん」









夏休み中の花火大会ってこともあって小さい子から大人まで幅広い人がぎゅうぎゅうで




浴衣のわたしにとってはかなりつらい状況だった







あ……、









知念「………っと、ほんとなにしてんの？」









なれない下駄で親指のつけねが痛くてよろめいたら侑李が腕をひっぱってくれた









「あ、ありがとう、ごめん…」









知念「ほんとだよ。」









そう言って、すっと無言で私の手を握った。









「歩けるもん、」


知念「だめ」









理由がどうあれ、手をつなげてることが嬉しくて、ドキドキして。









それと同時に今までの彼女さんにもやってたのかなって、胸がぎゅーって痛くなって。









「…あ、のさ。咲華ちゃんと大貴くん大丈夫かな？電話したほうが、」









知念「んー、大丈夫じゃない？だからさ、」









知念「…このままふたりで花火みちゃおっか」









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