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〜A〜
その人は時々、遠い目をしていた
誰もが羨む身長を持ちながら、どうしてバレーをやらないのか、何となく聞いてはいけない気がした
引かれた線を超えてしまったら元に戻れないと、分かっていたのかもしれない
雪永｢いや……いやいやいや！俺は！医者に言われたんだぞ！？無理だって｣
｢あ、うん。でも……治ると思うよ｣
雪永｢はぁ！！？｣
別に慰めで言ってるわけじゃない
本当に出来ると思ったから言ってるだけ
雪永｢お前。医学の知識は｣
｢専門的なことはちょっと｣
雪永｢なのに治ると断言するのか｣
｢うん｣
雪永｢仮に……治るとして、俺がお前に……そこまでしてもらう理由がない｣
｢魚を持ってきてくれたお礼としてなら？｣
雪永｢………………だからわざわざ俺に持って行けって言ったのか！！｣
｢ふふ｣
雪永｢笑ってんじゃねぇよ。はぁーー、なるほど。そういうことね｣
言葉が段々と小さくなっていく
雪永｢縋って、縋って……無理だったら、俺は今度こと……ダメだ。絶望は、あの1回で充分だ｣
漠然とした恐怖に手が震えている
雪永さんにとって絶望は、後ろから追いかけてくるのではなく常に目の前にある
だからこそ、期待はしない。何も望まない
そうやって守るしかなかった
｢私は雪永さんがバレーをする姿を見てみたい。でも、雪永さんが怖いと言うなら口は出さない｣
真っ直ぐと目を見れば、揺れた瞳は私から逸れて下を向く
恐怖に引きつった顔は今にも泣きそうで
それでも……震える手は確かに私に伸ばされた
雪永｢バレーをやりたいんじゃない。バレーが、やりたいんだ。俺はまたコートに……立てるのか……？｣
求めているのは0.1%も削られていない純粋な100%
｢神童、雪永英司を見せてよ｣
私に出来ることは誰でも出来る些細なことだ
ちょっとしたお手伝い
雪永さんのためのトレーニング、というかリハビリメニューを見せた
これを考えるのがすごく難しかった
専門的知識がないために、合宿所に置きっぱなしにされた本を読み漁り、苦戦を強いられながらも完成したときは達成感のようなものがあった
雪永｢A、これ……。現役選手のトレーニングの3倍メニューって何。どゆこと｣
｢え？｣
雪永｢え？｣
何か分からないとこでもあったのだろうか
雪永｢いや、いいわ。うん、頑張る｣
｢予定では2年はかかるけど、早く治そうとして無理をするのは禁物だからね｣
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まゆ(プロフ) - りっちゃんさん» あれ……？違いますかね？ (3時間前) (
レス) id: ee04455451 (このIDを非表示/違反報告)
りっちゃん - 角名って関西弁だっけ？ (3時間前) (レス) @page25 id: de962457b2 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 五十鈴さん» 猫又監督の人柄はぼんやりとしか掴めてないので多少おかしな点があるかもしれないです(^^;あまり長くは絡めませんが、近々対談してくれます！ (3月3日 15時) (レス) id: ee04455451 (このIDを非表示/違反報告)
五十鈴(プロフ) - まゆさん» 猫又監督です🥹主様親切すぎて本当に感謝です…！！ (3月3日 13時) (レス) @page28 id: 8926da2068 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 五十鈴さん» ちなみに推しの監督は誰でしょうか？鳥塚さんはプロなので、バレー部の監督と絡むことは何の問題もありません。大丈夫……だと思います (2月28日 15時) (レス) id: ee04455451 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まゆ
| 作成日時：2022年6月30日 23時
