探偵達はカフェにいる【オリジナル】 (ページ19)

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ルヴトーはコーヒーゼリーがお好きページ19

　ほろ苦さと甘さが共存するお菓子といえば、コーヒーゼリーだと私ゃ思うんですよ。お手軽に作れて満足感があるから、私も好きなんだよね。固まるまでに時間がかかるから、うちのメニューとしては珍しく作り置きをしてある。

「それでルヴトーさん、メニューはどうします？」
「コーヒーゼリーをお願いします、Aさん」
「分かりました、少しお待ちください」

　冷蔵庫から作り置きのコーヒーゼリーを出して、ホイップクリームを絞る。さくらんぼを上に飾って、シガレットクッキーを添えれば完成！あとはお出しするだけなんだけど……困った事にコーヒーゼリーの作り置きが無くなりそうになっている。仕方がない、また作るか。

「お待たせしました、コーヒーゼリーです」
「ありがとう、Aさん！」

　ルヴトーさんがコーヒーゼリーを幸せそうにモニュモニュと食べている間に、コーヒーゼリー作りに取り組むとしよう。意外に人気メニューだから切らせると困る事になるからね。

　まずはコーヒーを淹れるところから。初めに器具類を温めておく。こうする事で新鮮な味と香りを守れるそうだ。さて、次は主役の登場。うちはコーヒー屋さんで仕入れた豆から作る本格派だ。いやあ、これだよこれ！渋いマスターといえば豆を挽いてコーヒーを淹れるもんだよ！

　豆を挽き終わったら、ペーパーフィルターにコーヒー粉を入れて平らにして、熱湯が入った細口のケトルでお湯を注ぐ。粉の中央から外側に向かって渦を描くように注いで二十秒待つのが美味しくなる秘訣だ。そこからは沢山お湯を注いで、その先は中央がくぼんで表面の泡が崩れないうちに注ぐ。こういうのペーパードリップ式っていうらしいね。
　コーヒーの香りが好きだから、この時間がたまらなく愛おしいんだよなあ。

　コーヒーが落ちきったらボウルに入れて、素早く砂糖と粉ゼラチンを溶かす。早めにしないと溶けなくなるから、ここは手早くやる事！あとは透明なカップにレードルで丁寧に注いで、泡を取り除いて粗熱をとる。良い感じに冷めたら冷蔵庫で冷やして完成！さあ、これをもう二回やるぞ！

　ちなみに、豆から挽くのが面倒だという人におススメなのが、スーパーとかコンビニで売っているペットボトル入りのコーヒーがおススメ。あれを鍋に入れて温めてから作るといい感じになるよ。まあ、レッツェル(うち)ではそんなお手軽には作らないけれどね！

「美味しかった、Aさんの作るコーヒーゼリーが一番だね」
「ありがとうございます」

　こだわりのコーヒーゼリー、美味しいと言ってもらえて嬉しいね！