賽の目サン ページ21
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「１２−０……！」
深夜、Aはベッドの上で携帯電話を開き、目を輝かせた。さすがの得点差、圧倒的な力。しかも、得点シーンのほとんどに、ロニージョが絡んでいる。
ダブルハットトリックとは恐れ入った。自分も打てる場面であえてガトやレオナルドに回したのは、彼らのミスを帳消しにするためだろう。
「……」
プレーしている彼らの表情を見て、Aも同じ顔をした。
前半からリードしていたのに、後半の鬼気迫るプレーは、おそらくベンチの指示。それも、ガルシルドではなくアンによるもの。
「荷が重い、よね……」
自分の言葉で、今日あった出来事を思い出す。
いつものように練習中に抜けた虎丸を追いかけた円堂たちが、彼の家庭事情を知ることになったのだ。
日本代表メンバーとして練習をしながら、体を悪くした母親に代わって定食屋を手伝う二足のわらじ。帰ってきた円堂たちの清々しそうな顔を見ると、そちらの問題は解決したようだ。
しかし……。
「……これとは、関係、ないわよね」
これ、というのは戦術アドバイザーの目金からもらった模擬戦の映像だ。ちょうどゴール前、虎丸がボールを持っている。普段の彼のシュートからいって打てる距離だ。
しかし、サイドにいた基山にパスを出す。
消極的なのかと思いきや、フィールダーと１対１の場面では恐れず勝負に出る場合が多い。ゴール前のシュートチャンスだけ、彼は手放すのだ。
「なんでなんだろ」
監督から受けとっている選手の資料では、家庭環境により練習の一時退出や早退が許されていることしか記されていなかった。
ロニージョのように明確な目的があるわけでもない。
フム。
「ストライカーのことは、ストライカーに聞くべきよね」
時間を見て、携帯の電話帳を開いた。
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杳覇(プロフ) - 初見朧さん» 初見朧〜〜！！ 大変長らくお待たせ致しました🥹🥹 頑張る〜〜！！ 初見朧も忙しいだろうに読んでくれてありがとう🫶💕 (5月5日 13時) (
レス) id: 1cd5a8a31d (このIDを非表示/違反報告)
初見朧(プロフ) - 待ち望んでおりました……！ついに2人が……！めちゃくちゃ楽しみ！！！2作同時は大変だろうけど頑張ってね！！！ (5月5日 12時) (レス) @page2 id: 8439059883 (このIDを非表示/違反報告)
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