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少し前まで円堂君たち雷門イレブンと一緒に宇宙人を倒す旅をしていたという、財前塔子さんと浦部リカさん。陣中見舞いに宿舎を訪れてくれ、その帰りらしい。
波に乗りたいと言う綱海君の頼みに応じて、そのまま車で波が大きくなる海辺まで送って行ってくれた。
「ありがとう。私まで乗せてもらっちゃって」
「ええのええの！ 普段あいつらがお世話になっとるフィジカルトレーナーさんへのお礼や！」
「リカ、この車あたしんとこのなんだけど？」
サーフボードに乗って、波をくぐっては飲み込まれる綱海君。聞けば、沖縄にいた頃から「乗れない波はない」と豪語していたほどのサーファーだそうだから、彼が繰り返し失敗しているこの波は相当高いのだろう。
それでも綱海君は楽しそうだった。
「海の男は俺だァ！！」
「……まるで海の男版円堂だな」
「ほんなら、うちらもぼちぼち始めよか」
「始めるって？」
屈伸し始めた二人に、キョトンとして問いかける。
微笑んだ財前さんが私の右腕を指さした。
「それ。練習中だったんだろ？ あたしらもつき合うよ」
「え、いいの？」
「うちらは強いでー、ビシバシいくからな！」
確かに、海の砂は足が沈んで鍛えられそうだ。
「じゃあ、お願いするわ」
ボールを地面に落として、蹴りあげる。やる気満々……というか、動きたくてうずうずしていた様子の二人が、揃って踏み出した。
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「はー、いい汗かいたぜ！」
「風邪ひかないように、帰ったらすぐシャワーを浴びてね」
水温が下がってきたのもあり、日が沈む前に切り上げた。二人で歩いて宿舎を目指す。タオルで拭いたけれどまだ湿っている彼の髪から滴が落ち、地面に等間隔に跡をつけていた。
「わっ！ 綱海君、下がって」
「お？ どうした急に」
「……宿舎の外で監督が仁王立ちしてる」
「いいっ！？」
青ざめた彼に人差し指を立てた。
「私が監督の注意を引きつけるから、その隙にこっそり戻ってね」
「おぉ、助かるぜ！」
頷いてみせ、私はボールを抱えたままグラウンドに立ち入った。
監督はだまって宿舎を見上げている。近づくにつれその理由が分かってきた。各部屋から、ボールが跳ねる音が聞こえている。
「いいんですか？」
「……どこへ行っていた」
「グラウンドを使うとみんなに申し訳なかったので、河川敷に。途中で浦部さんと財前さんにお会いして、一緒に練習していました」
「そうか」
私の質問には答えないし。だが、監督が何をさせたかったのかはなんとなく分かった。
オーストラリア戦が明日に迫る。
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杳覇(プロフ) - 初見朧さん» 初見朧〜〜！！ 大変長らくお待たせ致しました🥹🥹 頑張る〜〜！！ 初見朧も忙しいだろうに読んでくれてありがとう🫶💕 (5月5日 13時) (
レス) id: 1cd5a8a31d (このIDを非表示/違反報告)
初見朧(プロフ) - 待ち望んでおりました……！ついに2人が……！めちゃくちゃ楽しみ！！！2作同時は大変だろうけど頑張ってね！！！ (5月5日 12時) (レス) @page2 id: 8439059883 (このIDを非表示/違反報告)
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