餓え狼とエリス神【極道パロ】 (ページ6)

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2話ページ6

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「気になることあったら今のうちに言っとけよ。下っ端が社長に意見なんざ、今後一切できねえぞ」

「あッ……じ、じゃあ」

　ホントに言うのかよ。赤髪のノートパソコン女、蓮水咲良がハッと鼻で笑うのを、凛と呼ばれた赤い双眸の人物が止める。

　男は言葉を選ぶようにして話し始めた。ここに来るまで、ずっと悩んできたことを。

「……壊俐崇會は、裏切り者に対しての制裁がとんでもないんす。俺のダチもやられて、それで怖くなって、一応身代わり作って出てきたんすけど……」

「身代わりがバレた時の制裁が怖いと？」

「っス……」

　凛はついていた頬杖を外し、まっすぐに男を見下ろした。
　射抜くような鋭い視線。男は思わず戦く。……しかし。

「……心配はいらない。ここから二ヶ月、お前が外出するときにはうちの組の者を二人つけよう。この本部の裏に一応の小部屋がある。そこを貸してやるから、極力外には出るな」

「え……い、いいんすか？」

「アットホームな組織だ、と東雲が言っていただろう？それなりの安全は保証してやる。その代わり、きっちり働いて返してもらうぞ」

「……押忍！」

　……凛。もとい、蓬莱凛。
　この者こそが、現在のメイビスの長、並びに最強の称号を持つ女である。