餓え狼とエリス神【極道パロ】 (ページ17)

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13話ページ17

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「本当ならさ、こっちだって穏便に済ませられたらなー、とか思ってたんだけど…………何せお宅の朱鳥(あかどり)がけしかけてくるから」

　はぁ、とため息をつきながら陸津が言う。それはまるで、メイビス側が攻めてこなければこんなことにはならなかったのだと、非はすべてメイビスにあるとでも言いたげな口調だった。

「ああそうだな。お前らが僕らに手出しさえしなければ、僕もそれを望んだところだ。聞かせてもらおう。……なぜ、躊躇なく仲間を殺す」

「“仲間”？違うね。お前からしたら仲間って書いて家族って読むんだろ？一緒にしないでほしいなァ……？家族じゃない、仲間なんだ。同じものを見なくなった……それでもうヤツは仲間じゃないんだからさ、殺して当然……だろ？」

　最初に攻めたのは陸津だった。ヒュッと素早い拳が蓬莱の目元、ドミノマスクを掠った。蓬莱には拳が当たらなかったものの、拳が掠ったドミノマスクはするりと蓬莱から外れる。

　隠された目。蓬莱の真紅の瞳が陸津を映す。

「は、何お前女だったんだ」

　もうすでに麻日奈の情報によって知っていることをあたかも今初めて知ったかのような口振りで話す陸津。

　少しの緩い間でも作ろうかと考えたが、蓬莱にそれは通用しなかった。

「……だったらなんだ」

　そう言うや否や、陸津に向かって拳を振るう蓬莱。陸津は腕を曲げ、ガードするも、やはりその一撃は重く、ズリ…と後ろへ後ずさる。

「なぁ、蓬莱。こんなマッサージで私を殺せるなんて思ってねぇだろうな？」

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