命令92＃ 女の子 ページ48
「A！たまには大浴…場……で……」
「っ！？」
目の前の光景に、言葉を失う。
上がったばかりなのか、濡れて乱れた髪。
上気した薔薇色の頬。
見開かれた唐紅の瞳。
そして、膨らんだ胸。
「っ〜〜〜〜！！」
「……あ」
みるみるうちにその眼に涙が溜まり、耳まで真っ赤になったAに、稲森はようやく我に返る。
「わああああああーーー！！」
「ごめえええええええん！！！」
二人の絶叫が、合宿所中にこだました。
「「何いいいいい！？」」
蓬莱Aは女の子だった。
稲森の話を聞いたイナズマジャパンは、こぞって叫んだ。
肩からタオルを掛け、おずおずと部屋から出てきたAをかっさらい、食堂に移動する。
「A……お前、まさか本当に」
「……隠してた訳じゃないんですけど……誰にも聞かれないから、わざわざ言うのも……」
「いや言うだろ！普通言うだろ！！」
気まずそうに頬を赤らめ、目を逸らすAに剛陣がツッコミを入れた。
「……そういえば、Aが男子トイレにいるところ、見たことないよね」
「練習の前は誰より早く着替えを済ませてたし、逆に練習のあとは誰よりも遅くまで自主トレしてたしね」
「試合の時も、いつの間にか着替えてたよね」
「あ、トイレに行って着替えてました」
今まで気付かなかったという謎は解けた。
「いやー、まさかAくんが女の子だったとは！急いで大会連盟に連絡しなきゃですねぇ〜」
そこへ、監督がやって来た。
マネージャーはもちろん、子文やコーチ、監督に至るまで、誰もがAのことを男だと思っていたのだ。
「部屋も、男の子と一緒にする訳にはいきませんのでー？これからはマネージャーの皆さんと同室になりまーす」
「色々お話ししようね！Aちゃん！」
「あ、は、はい！」
彼女が女子だと分かったことで、イナズマジャパンを取り巻く環境が変わる。
というのも、男子だからこそただの後輩として絡めたのだ。女子となった今、どのように接して良いのか分からないのだ。
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杳覇(プロフ) - 陽菜さん» コメントありがとうございます！ どの辺りまでご覧になったのか存じ上げないのでネタバレになってしまったらすみません。今作の命令91でバラしています。 (2020年8月24日 20時) (
レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
陽菜 - みんな女の子だって知ってるの？ (2020年8月24日 19時) (レス) id: 0dcd5b296d (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 初見朧さん» ありがとーう！！ええ凄いまだ見てくれていたの！？とっくに見放されていたかと……(( ありがとう！！更新ｏ(･д´･+)ゞ頑張ﾘﾏｯｽ♪ (2020年4月14日 17時) (レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - りのくさん» りのく様ー！！ありがとうございます！！詳しくご感想頂き感激です…！！ そこです！漸く蓬莱ちゃんが女の子になったので、ヒロトくんには「後輩」ではなく「異性」として蓬莱ちゃんに接して貰います…！！ご期待ください！ 本当にありがとうございます(T ^ T) (2020年4月14日 17時) (レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 氷浦メグさん» そうなのですね！時間が出来たらぜひ見に行きます！！お力になれたのなら幸いです＾＾ (2020年4月14日 17時) (レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杳覇 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Detectivec2/
作成日時：2020年3月23日 10時
