命令86＃ 世界を変える ページ42
「さっきまでの主審の人、不正をしてたのがバレたみたいで、急遽交代になったらしいよ」
「き、貴様……！卑怯だぞ！！」
さっきまでの自分達の行いを棚に上げて、卑怯とは……。
「卑怯？笑わせないでもらいたいね。サメが小魚を喰らうことを卑怯だと呼ぶのなら、そうなんだろうね」
「何だと！？」
「お前達は、こいつの怖さを知らないらしいな」
カッとなって怒鳴ったアナハンに、凌兵さんが言った。
「教えてやるよ。コイツはな、目的のためなら手段を選ばない冷酷な男だ」
えぇ……凌兵さんがそれを言うのか……。
ボールを使って相手をボコボコにしていた凌兵さんが……？
とか思ったけど、言ったら怒鳴られそうなので心の中に留めた。
「灰崎君。それは聞き捨てならないな。知ってるはずだよ。僕は崇高な目的のために動いている」
悠馬さんがそう微笑むと、凌兵さんも口元を緩めた。
……この二人、仲良しだったんだ。
「そういえば、君達には言ってなかったね」
悠馬さんはしゃがみ込んでいるアナハンに向かい合い、開いた掌を向けた。
悠馬さんの背後から光が差していて、アナハンからは、きっと影になった悠馬さんが見えたことだろう。
目を見開くアナハンを見下ろす悠馬さんの瞳は、恐ろしいほどに冷酷で、そして恐ろしいほどに燃え上がっていた。
「僕はこの手で──世界を変える！」
「来たっ、チャンスだ！」
ウズベキスタンのキックオフから試合は再開。
攻めて来たアナハンに、明日人さんが構える。
けど、それを悠馬さんが制した。「監督の作戦を続けよう」と。
僕には分からないけれど、監督には何か意図があるんだろう。
と、アナハン達の様子が変わった。
明らかにスピードが落ちているのだ。息も乱れ、足元がおぼつかない。
「どういうことだ……！？」
「まだ分からないのかい？君達は嵌まったんだ。僕達の監督の策略に」
「……！」
この光景、律さんに教えてもらったことがある。
当時の作戦名は確か……『ライオンの狩り』だ。
命令87＃ ライオンの狩り→←命令85＃ グリッドオメガver2.0
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杳覇(プロフ) - 陽菜さん» コメントありがとうございます！ どの辺りまでご覧になったのか存じ上げないのでネタバレになってしまったらすみません。今作の命令91でバラしています。 (2020年8月24日 20時) (
レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
陽菜 - みんな女の子だって知ってるの？ (2020年8月24日 19時) (レス) id: 0dcd5b296d (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 初見朧さん» ありがとーう！！ええ凄いまだ見てくれていたの！？とっくに見放されていたかと……(( ありがとう！！更新ｏ(･д´･+)ゞ頑張ﾘﾏｯｽ♪ (2020年4月14日 17時) (レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - りのくさん» りのく様ー！！ありがとうございます！！詳しくご感想頂き感激です…！！ そこです！漸く蓬莱ちゃんが女の子になったので、ヒロトくんには「後輩」ではなく「異性」として蓬莱ちゃんに接して貰います…！！ご期待ください！ 本当にありがとうございます(T ^ T) (2020年4月14日 17時) (レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 氷浦メグさん» そうなのですね！時間が出来たらぜひ見に行きます！！お力になれたのなら幸いです＾＾ (2020年4月14日 17時) (レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杳覇 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Detectivec2/
作成日時：2020年3月23日 10時
