命令46＃ 力を ページ1
「おはようございます！」
「おやおや、いつも悪いねぇ。本当に良いんだよ？そんなことしなくても」
「いえ、僕が好きでやってるだけですから。ご迷惑でなければ、お手伝いさせて下さい」
僕の朝は、今日も朝食の下ごしらえから始まった。
それが終わると、すぐに朝のランニングと自主練習に入る。
……昨日の富士丸さんのことが、頭から離れない。
もっと力をつけなくちゃ。休んでなんかいられない。
「えあッ！！」
シュートがゴールに突き刺さる。
上達しているのは自分でも感じる。けれど、世界のレベルからすれば、僕なんか赤子同然。
もっと、もっと。僕が上手くなれば、イナズマジャパンに恩返しが出来る。メイビスのみんなも助けられる。
努力するんだ。誰よりも。
No side
「あいつ、今日もやってるのか」
「昨日も、就寝時間ギリギリまで外に出て練習してたよな。……本当に大丈夫か？」
朝食を食べる彼らの話題の中心は、Aのことだ。
今日も、朝食の場に姿は現さない。
否、途中でやってくるけれど、物凄いスピードで平らげて、一服もそこそこに飛び出して行ってしまう。
「あいつ、夜中にもサッカーの勉強してんだぜ」
「！」
「本当か灰崎！？」
「この前、夜中にふと目が覚めたらよ。あいつの机の電気がついてて、何してんのかと思ったら、サッカーの本広げてやがんの。
就寝時間の、俺が寝ようとしてる時には、布団に入ってたのによ」
「眠ろうとしている灰崎達に、迷惑がかからないように……ってことか」
灰崎の言葉を聞いて、風丸が分析した。
熱心なのも、ここまでいくと病気並みだ。早々に対策を取るべきだろう。
そんな中、吉良ヒロトは黙って箸を握りしめていた。
彼の前には、まだ手のつけられていない朝食と空席。
運んだのも吉良である。
「(A……)」
「大変です！」
その時、姿を消していた大谷が食堂に飛び込んできた。
「どうした？」
「それが……──」
「──！！あいつッ！！」
大谷の言葉を聞いて、吉良は真っ先に立ち上がった。
食堂を飛び出す。後ろから呼び止める声が聞こえてくるけど、気にならない。
『──Aくんが練習中に倒れて、医務室に』
「無茶しやがって……！！」
廊下には、吉良の足音と。
妙に激しく音を立てる、心臓の音が響いていた。
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杳覇(プロフ) - 陽菜さん» コメントありがとうございます！ どの辺りまでご覧になったのか存じ上げないのでネタバレになってしまったらすみません。今作の命令91でバラしています。 (2020年8月24日 20時) (
レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
陽菜 - みんな女の子だって知ってるの？ (2020年8月24日 19時) (レス) id: 0dcd5b296d (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 初見朧さん» ありがとーう！！ええ凄いまだ見てくれていたの！？とっくに見放されていたかと……(( ありがとう！！更新ｏ(･д´･+)ゞ頑張ﾘﾏｯｽ♪ (2020年4月14日 17時) (レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - りのくさん» りのく様ー！！ありがとうございます！！詳しくご感想頂き感激です…！！ そこです！漸く蓬莱ちゃんが女の子になったので、ヒロトくんには「後輩」ではなく「異性」として蓬莱ちゃんに接して貰います…！！ご期待ください！ 本当にありがとうございます(T ^ T) (2020年4月14日 17時) (レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 氷浦メグさん» そうなのですね！時間が出来たらぜひ見に行きます！！お力になれたのなら幸いです＾＾ (2020年4月14日 17時) (レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杳覇 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Detectivec2/
作成日時：2020年3月23日 10時
