第72話 仲間思い ページ29
『……今日はこのくらいにしておきましょうか』
「ウス…！」
息が切れた飛鷹を見て、そう提案する。
昼食の後もやってたから、もう日が暮れかけていた。
「……Aさん…あっ、すみません、美麻さん」
『Aでいいよ。どうしたの？』
「……Aさん。なんでこんな俺と練習してくれるんですか」
『！』
隣を見ると、少し俯いて暗い顔をした飛鷹がいた。
そんな彼を見て、ふと昔の事を思い出す。
《立て。練習は終わっていないぞ》
《はぁっ…はぁっ……はい…！》
『……私にも、そうして下さった人が居るからね』
「Aさん…にもですか？」
『うん。……私も最初から上手かった訳ではないわ。それを見捨てず、一対一で鍛え上げて下さった方がいるからここまで来れたの』
……その人も今は、牢獄の中だけど。
飛び出しそうになった言葉を口を噤んで止める。
『だからね。今上手くできなくても、気にすること無いわ。今は上手なイナズマジャパンのメンバーだって、最初から上手かった人なんていないんだから』
「……ウス！」
顔を上げた飛鷹を見て、私は再び前を向いた。
……それでも心は、いつまでも振り返ったままだ。
No side
ダンッ
飛鷹の蹴ったボールが、チョークで描かれた円の側に当たって転がる。
それを見ていた響木は、よし、と頷いた。
「1日のうちにだいぶ良くなったな」
「本当ですか…！？」
嬉しそうな飛鷹は、昨日行った美麻との練習を思い出し、あっと声を上げた。
「実は昨日、Aさんに特訓して貰ったんです」
「ほう……美麻に」
響木も何処か嬉しそうに、空を見上げた。
「(美麻……お前がそんな事をするなんて、な)
……仲間思いの奴だ」
「え？」
「いや、何でもない」
響木は笑って、特訓続行を促した。
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Vermut(プロフ) - 奇凛さん» あざっす……！！私が恋愛入れる時はいつも唐突に思い付くから、いつも不自然じゃないかドキドキしてる……。キュンとしていただけたようで何よりです！ (2018年12月23日 17時) (
レス) id: 6de8030682 (このIDを非表示/違反報告)
奇凛(プロフ) - キュンとした・・・//// (2018年12月23日 17時) (レス) id: e605ff304b (このIDを非表示/違反報告)
Vermut(プロフ) - スイさん» コメントありがとうございます！返信遅れて申し訳ございません…！！ あああ、ありがとうございます(泣)すっごく嬉しいです!!本日テスト終了致しました！応援ありがとうございましたっ！！ (2018年11月27日 14時) (レス) id: 6de8030682 (このIDを非表示/違反報告)
スイ - とても面白く読ませて貰っています!!テスト頑張って下さい！ (2018年11月22日 17時) (レス) id: 8fe2495ae6 (このIDを非表示/違反報告)
Vermut(プロフ) - 綾子さん» 了解しました！拝見させて頂きます！ (2018年10月13日 13時) (レス) id: 6de8030682 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Vermut | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Detectivec2/
作成日時：2018年8月22日 14時
