命令13＃ マッサージ ページ15
「サッカーと、喧嘩は、違ぇーんだっ、普段、使ってねぇ、筋肉を、無理に、使いやがってっ！」
「う……そんなこと言われても……い゛っ！？」
吉良の手が離れ、束の間の休息に、はぁーっと脱力するA。
しかし、彼女の上に吉良が座ってきたので、Aは再び体をビクつかせた。
「──へあっ！？」
吉良の腕がスルッと両脇に入ってきて、Aは思わず顔を赤らめた。
密着する体。「そのまま力抜いてろ」と囁く吉良の声が、耳元で聞こえる。
吉良は腕をAの脇から肩の上まで通して自身の体を寄せると、ゆっくり持ち上げた。
「……う…あ……っ」
縮こまっていた背中が伸ばされ、つい力を入れてしまった。
すぐに吉良から声が飛ぶ。
「力抜けっつってんだろ？」
「む、無理です……っ」
「やれ。……ゆっくり息吐いてみろ。……そう」
吉良の息が、首にかかる。
吉良の声が、耳をくすぐる。
震えた吐息をつきながら、Aは顔が火照るのを感じていた。
「はぁ……はぁ……」
「ま、こんなもんだろ」
Aを解放し、パンパンと手をはたく吉良を、Aは恨みの込もった目で睨んだ。
吉良はAの視線に気付くと、ニヤリと意地悪く笑う。
「ヒロトさんっ！急に何するんですか」
「どーよ。体、楽になったろ」
「へ？……！」
体を動かしてみる。……確かに痛くない。
あんなに激痛だったのに。あまりの回復に、Aも目を見張った。
「専属マッサージ師直伝の回復法だ。ま、俺ん時はもっと優しかったけどな」
「凄い……ありがとうございます！」
ぴょんぴょんとその場で飛び跳ねる。
と、その場に「ぐぅぅ……」と低い空洞音が鳴った。
慌てて飛び跳ねるのをやめ、顔を赤くしてお腹を押さえるA。
吉良がフッと笑う。
「腹減ってんだろ。食堂に、まだ取ってあると思うぜ」
「……い、行ってきます！」
食堂に駆けていくAを、吉良は穏やかな笑みで見送っていた。
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杳覇(プロフ) - 初見朧さん» 初見朧〜！！？なんと！！見てくれたのか！！！(うん、やめておいた方が良い！！)イナイレ知らない状況なのに、見ててくれたのすっごい嬉しい…！！ありがとう！！続編も頑張ります！！ (2020年3月23日 13時) (
レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
初見朧(プロフ) - お疲れ様〜。そして続編おめでとう！この作品は、私が初めて最初から見ることができた杳覇ちゃんの作品です。(他のは遡るのが大変で……ごめん)イナイレは全然知らなくて(灰崎くんって誰？って感じ)だけど、面白いってことは読んでいて伝わってきたよ！続編頑張れ！ (2020年3月23日 12時) (レス) id: 2c57213a78 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 奇凜さん» きー…！！ごめんなんか通知が来んかった！！ありがとおおおーーー！！！嬉しい！！良かった！！ 良いのおおおお！！？ありがとうございます！！お願いします！！！感動の極み！！！！ほんっとおおにありがとう！！ (2020年3月16日 20時) (レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
奇凜(プロフ) - はあああああああああああめっちゃ好き！！！！！！ストーリー好みすぎて好みすぎて！！！！蓬莱ちゃ描いてもいいかな！！！！？？？？ (2020年3月13日 18時) (レス) id: 937d8618c2 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - スカーレットさん» コメントありがとうございます！嬉しいです！！お気遣いもいただき、ありがとうございます。更新頑張ります！！ (2020年3月13日 10時) (レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杳覇 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Detectivec2/
作成日時：2020年3月10日 21時
