命令12＃ 嫌な予感 ページ14
よろよろとその場を後にしたAを見送り、木野は心配そうに目を伏せた。
「困ったわ。食事も取らないなんて……このままじゃ倒れちゃう」
「……」
その言葉を黙って聞いていた吉良が、ゆっくりと立ち上がった。
机の上に食べかけの料理が残っていることに気付き、大谷は「あっ」と声を上げる。
「ヒロトさん、ダメですよ！食べないなら一言」
「……後で食う」
「へ？」
大谷がポカンと固まった。
吉良は振り返ることもなく、後ろの扉から、食堂を出て行った。
「おい」
「はい？……わっ」
壁を伝うようにして、ゆっくりと歩いていたAを、吉良がヒョイと抱え上げる。
脇の中で素っ頓狂な声を上げ、痛む首を捻って何とか吉良の顔を見た。
「えっと……？」
「吉良ヒロト」
「ヒ、ヒロトさん……？」
なんとなく嫌な予感がして、Aは頬をひくつかせた。
吉良は何気ない口調で言う。
「マッサージしてやんよ」
「えっ？そんな、良いですよ」
「セ・ン・パ・イ・メ・イ・レ・イ・だ」
「えええ……」
体の痛みで、抵抗できない。
有無を言わさず自身の部屋に向かって歩き出した吉良に、嫌な予感がさらに増幅した。
「いたぁぁ〜〜〜いッ！！」
痙攣寸前のふくらはぎを容赦なく押され、うつ伏せの体をビクリと起こしてAは悲鳴を上げた。
ここは吉良(と灰崎)の部屋。
彼の布団で枕を抱きしめ、まだジンジンと痛む脚に顔をしかめながら、Aは涙目で吉良の方を顧みる。
「ヒ、ヒロトさん……痛いれすっ……！」
「あー知ってる知ってる。我慢しろ」
「そっ、そんな……〜〜〜うわあああ！！」
吉良は顔色一つ変えず(否、Aが泣き叫ぶ度にイキイキとしているようにも見えるが……)、Aの体を押したり、伸ばしたりしていく。
その度に耐え難い痛みがAを襲い、Aは歯を食いしばる。
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杳覇(プロフ) - 初見朧さん» 初見朧〜！！？なんと！！見てくれたのか！！！(うん、やめておいた方が良い！！)イナイレ知らない状況なのに、見ててくれたのすっごい嬉しい…！！ありがとう！！続編も頑張ります！！ (2020年3月23日 13時) (
レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
初見朧(プロフ) - お疲れ様〜。そして続編おめでとう！この作品は、私が初めて最初から見ることができた杳覇ちゃんの作品です。(他のは遡るのが大変で……ごめん)イナイレは全然知らなくて(灰崎くんって誰？って感じ)だけど、面白いってことは読んでいて伝わってきたよ！続編頑張れ！ (2020年3月23日 12時) (レス) id: 2c57213a78 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 奇凜さん» きー…！！ごめんなんか通知が来んかった！！ありがとおおおーーー！！！嬉しい！！良かった！！ 良いのおおおお！！？ありがとうございます！！お願いします！！！感動の極み！！！！ほんっとおおにありがとう！！ (2020年3月16日 20時) (レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
奇凜(プロフ) - はあああああああああああめっちゃ好き！！！！！！ストーリー好みすぎて好みすぎて！！！！蓬莱ちゃ描いてもいいかな！！！！？？？？ (2020年3月13日 18時) (レス) id: 937d8618c2 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - スカーレットさん» コメントありがとうございます！嬉しいです！！お気遣いもいただき、ありがとうございます。更新頑張ります！！ (2020年3月13日 10時) (レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杳覇 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Detectivec2/
作成日時：2020年3月10日 21時
