【名探偵コナン】幼女になって読む話。

おひるごはん　さん ページ28

「かざみさんに、そうだんがあって」


こそっとかざみさんに言えば、こまったように眉をぎゅっとよせた。だけど、嫌ってかんじじゃないからほっとしながら見つめる。


「そ、相談？」


かざみさんにしては、なんとも間抜けな声がもれた。こくんと目の前でうなずいて見せると、ぽりぽりとほおをかいた。それから少し居ずらそうに体をゆらすと、ぎこちなくわらった。

いいってことだろうか。


「いい、の？」

「も、もちろん」

「よかったね、Aちゃん」


にっこりとたかぎおにいさんがわらいかけけてくれる。かざみさんにたかぎおにいさんがいれば、わたしの問題もすぐにどうにかなってしまいそうだ。


「あのね、あのね…この前
　きんじょのあむろおにいさんと
　いっしょにあそんだの」

「安室さん…？」


そう言うと、たかぎおにいさんは考え込むようにこえをあげる。反対のかざみさんは、にがい顔をしている。二人ともしりあいなのかもしれない。


「あ、それでそれで？」

「あむろおにいさん、なんか
　さみしそうな顔してて…もしかしたら
　わたしのせいかもしれなくて」


そこまで言葉をしぼりだすと、頭のなかにぎこちなくわらうあむろおにいさんの顔がうかんできた。やさしいおにいさんをわたしは、なんて事をしてしまったんだろう。

ぎゅっと強く服のすそをにぎりしめる。


わたしもおかあさんみたいに
みんなをえがおにしたいのに、なんで。
　

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