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Side of You
思わず引き止めてしまった………けど。
特に話題を持ち合わせてない。
『なに…？』
「あ…の、えっと………ね
明日…また、グラウンド行っちゃダメ…かな？」
絞り出したのはそんなたどたどしい言葉で。
ダメって言われたらどうしようって
言ったあとに不安になってぐっと手を握る。
流れる沈黙。
きっと10秒も無かったんだろうけど
すっごく長く感じた。
『明日、部活休みなんだ』
「あ…っ、そっかじゃあ仕方な…」
『だ、だから！！』
「は、はい！！」
肩を落としている矢先に
優斗くんの大きい声が耳に直接届くから
つい背筋を伸ばして敬語になってしまった。
なかなかすぐに続きをくれない優斗くん。
えっと…とか、あの…とかをしばらく繰り返して。
『…………Aちゃんの学校に
…む、迎えに行っても、いい…ですか』
言葉尻になるにつれて風船みたいに
小さい声になって届くそれに
ちょっとだけ熱が上がったような気がした。
空気感から伝わる優斗くんの緊張が
私にも感染っちゃった？？
「は、……はい」
『ほんと？！えっと〜…なら16:00くらい！！
それくらいになら多分着けると思う！！』
「うん…っ」
彼の言葉に頷くと明らかに電話の向こうの
声と雰囲気が明るくなる。
こうやって約束するのが少しくすぐったかった私は
そんな優斗くんとは逆に未だにぎこちない。
それを感じ取ったのか何か言おうとしたのを
彼は止めるとまた、たどたどしく喋り始めた。
『ご、ごめん……なんか俺、浮かれてる』
「い、や…っ違うの…！
どう反応していいか、分からなくて…」
『へへ…っ、じゃあ明日、楽しみにしてる』
「うん…！えっと………おやすみなさい？」
『ふは、うん。おやすみ、Aちゃん』
心地よく優斗くんの声が鼓膜を揺らす。
切りたくないな、なんて少し思うけど
もう日付はとっくに超えていて。
名残惜しく思いながらボタンをタップした。
ぽん、とその直後音が鳴ったと思えば
表示されたのはおやすみ、と上に文字の書いた
某野球チームのキャラクタースタンプ。
それに少し口の端を緩めながらベッドに戻る。
その時、さくちゃんが慌てて目を閉じたことを
私は全然気づいていなかった。
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はび - いつもドキドキしながら読ませてもらってます！！(T ^ T)応援しています！頑張ってくださいっ ！！ (2018年6月22日 23時) (
レス) id: 1a6434a690 (このIDを非表示/違反報告)
美波(プロフ) - ドキドキしながら読んでます(；＿；)これからも応援してます！ (2018年6月18日 23時) (レス) id: e8d9010515 (このIDを非表示/違反報告)
moema(プロフ) - いつもキュンキュンしながら見てます！これからも頑張ってください！ (2018年5月6日 0時) (レス) id: 43f5e476de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むう
| 作成日時：2018年4月25日 22時
