30*Meaning ページ33
「……とことんイカれてるな、お前の一族」
「そうだね。だから私も歪んでる」
「ある意味な」
家族が死のうが別に構わない。
大切なものを作るから悲しくなる。
弱点が出来る。出来てしまうのに……。
私は彼らと……キルアやゴン、クラピカにレオリオと……。
「それでも、それは……きっと何処かで寂しいって感じてるからなんだろうね。甘えだ」
「シルア、俺たちのこと頼って良いんだよ!!」
「え……」
「友達でしょ?」
「ゴンの言う通り」
「ぁ……ふふっ、嬉しいなあ。私、愛を知らないの。これも愛の一つかな? 胸が温かい」
「友情、ってやつだろ」
「そっか……」
欠けている何かを、別の何かで補う。
補って行かないと、また何処かで苦しくなるから……。
「ね、シルアも探検しに行かない?」
「ううん、私疲れたから……遠慮しておく」
「ちぇー、つまんねーの」
「今度ね」
私がそう言うと、二人は元気に何処かへと走って行った。
と、同時に現れた気配。
「いいんだ? ……あのこと話しても」
「どう見ても裏切ったりする様には見えなかった……」
現れたのはギタラクルではなく、変装を解いたイルミ。
そのまま私のすぐ横に腰を下ろした。
「ふーん。あのさ……Aは甘えたいの? 誰かに優しくされたいの?」
「何で?」
「さっき話してたから」
「……どっちもなんじゃないのかな。自分でも分からない」
「何それ」
「家族っていうものを此処最近知ったの。だから、ああいう温かいのって未だによく分からない」
そう、分からない。
でも、ただ温かいものだというのは心で感じる。
こう……ポカポカしていて、悪い気分じゃない。
「クロロと契約したんだってね」
「!?」
唐突に出て来てその言葉に驚いた。
何故、イルミがクロロさんを……?
「その顔は知らない顔だね。よく彼からは依頼を受けるんだ。それでAのこと聞いた」
「何かいけないことでも?」
「いいや。新しいこと知れて良かったんじゃない?」
「そう、だけど」
クロロさんが私を蜘蛛へ誘ってくれていなかったら、これは知ることが出来なかった。
出来たかも知れないけど、いつになるかは分からなかった。
「どう? 君は単独行動タイプだけどああいうのもいいんじゃないの?」
「悪くないよ。寧ろ安心出来る」
「でも、暗殺者として仲間であっても警戒は怠ってないんでしょ?」
「……当たり」
(何かと私は許されてるよね)
(腕が良いから)
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久遠深ヶ - 水晶さん» ありがとうございます。評価のことは気にしません。逆に創作意欲を煽られた感じですね(笑) 主人公ちゃん、何か不思議ですよね。自分でも思いますw タメで話すけど、やっぱり敬語が抜けきらなくて……。これからも頑張りますので宜しく御願いします。 (2015年11月18日 23時) (
レス) id: b419e6a38f (このIDを非表示/違反報告)
水晶(プロフ) - 初めまして。とても面白いです。低評価はきっと悪戯のようなものなので気にせずに更新頑張ってください。とても読みやすく、夢主のキャラも個性的でとってもいい小説だと思います。 (2015年11月18日 22時) (レス) id: 6f1547238d (このIDを非表示/違反報告)
久遠深ヶ - 餅兎さん» ありがとうございます。此処に来れなかった数ヶ月の間に燻っていたものが色々爆発しまして、今作に至ります(笑) ルーン文字の原案はあのルーン文字で合ってます。私が歴史を好きなものですから……。コメントありがとうございます。これからも宜しく御願いします。 (2015年11月14日 22時) (レス) id: b419e6a38f (このIDを非表示/違反報告)
餅兎(プロフ) - 新作おめでとうございます。今作の主人公ちゃんも不思議な雰囲気を持っていますね(*^^*) 久遠深ヶ様が執筆されるキャラは魅力的で憧れます。ルーン文字ってあのルーン文字でしょうか？ 神秘的で素敵ですよね！。その辺のセンスの良さにも脱帽です笑 更新待ってますね。 (2015年11月14日 15時) (レス) id: 86d4d39a52 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：久遠深ヶ | 作成日時：2015年11月12日 15時
