25.誓いの言葉 ページ26
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俺はただ呆然とそこに立ち尽くしていた。
理由は1つ。これからどうなるか、今の俺は知っているから。
少しすると、遠くの方から子供の声が聞こえてきた
「あ！Aや…。ちょっと先に帰っててもらってええ？俺公園寄って帰るわ！」
「なんでー？一緒にカード開封しようや！」
「ごめん！また今度な！」
「ちぇ、わかったよ！ほなまたな！」
ゲーセン帰りの小4の俺が、友達に手を振ってAの元へと駆け寄った。
そして、ブランコに座るAに声をかける
「A、どーしたん？また暇なん？」
『れとくん…』
「もしかしてまたおとんに怒られたん？」
彼女は静かに首を横に振った
俺の胸がチクチクと痛む。
Aが落ち込んでいるわけは父親に怒られたとか、そういうレベルじゃない。
「じゃあ…怪我したんか？」
『お母さん…』
「おかんに怒られたん？」
『お母さんいなくなっちゃった…』
「…え」
『いつもみたいに「かかりつけの患者さんにお薬渡してくる」っていったまま、帰ってこなくなっちゃった』
その時の俺は幼いながらに色々考えた。
離婚したのか、家出したのか、不倫か、とか。
未だに彼女の母親がいなくなった理由は分かってない
『うちに帰ったらお父さんいて、すごく不機嫌で…』
「A、うち来てええよ…ずっとうちにいてくれてええんやで」
『れとくんと家族ならよかったのに』
「うん……あ、じゃあさ
結婚すればええんや！そしたら家族やし、一生Aを守れる！」
『…たしかに！私れとくんと結婚する！れとくんのお嫁さんになりたい！』
それからまた2人は手を繋いで俺の前から消えていった。
今思えば、Aは俺の初恋の人だった。
レト「嘘つき……」
そんな俺の呟きは誰にも届かず。
また周りの景色が変わっていく。
ここは、
5年前に住んでた東京にある家だ。
今の家とは違って狭くて、機材も古い。
目の前に座っているのは、5年前の俺ただ1人。
耳にはスマホを当てていた
レト「嫌、だ…聞きたくない…」
「なぁ、A、言いたいことって何ー？めっちゃ気になるんやけど！」
俺は思わず耳を塞ぐ
けど、何故かAの呼吸音までもが鮮明に聞こえた
スピーカーにしてる訳でもないのに。
『あのね』
「うん」
『好きな人ができた』
「…好きな、人？」
気づけば目の前の俺も、今の俺自身も涙を流していた。
景色が変わる。
けどもう何も映ることはなくて、ただ真っ暗な闇の中だった。
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さんご(プロフ) - シャオランさん» わ〜！！嬉しいです😭この小説書いて良かったです！！ぜひぜひ何回も読んでやってください😌❤️コメントありがとうございました！！ (2022年4月30日 19時) (
レス) id: 435cdb899d (このIDを非表示/違反報告)
シャオラン(プロフ) - 今まで読んだ中で1番好きな小説です！もう1回読みたいと思わせるような小説で、画像などのクオリティが凄すぎてもうこれをゲームとしてプレイしたいとまでなりました！！素敵な小説ありがとうございます。 (2022年4月18日 17時) (レス) @page44 id: 3b3e01edc0 (このIDを非表示/違反報告)
さんご。(プロフ) - にこりさん» 嬉しいですありがとうございます；−；画像頑張った甲斐がありました！他の作品も読んでくださってるとの事なので、これからも頑張ります！ (2021年9月18日 12時) (レス) id: 964fb42fef (このIDを非表示/違反報告)
にこり(プロフ) - こういうタイプの小説初めて読みました！画像とか凝ってて面白かったです。他の作品も読んでいます素敵な作品をありがとうございました！ (2021年9月18日 8時) (レス) id: 77e29caa07 (このIDを非表示/違反報告)
さんご。(プロフ) - sugarさん» ありがとうございます！楽しんでいただけたなら嬉しいです(*´ `*) (2021年9月3日 10時) (レス) id: 964fb42fef (このIDを非表示/違反報告)
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