【rtrt】 誘拐犯と私 2【実況者】

真相・4 ページ27

5分ほどたった時




段々とこちらの教室に足音が近づいてくるのが聞こえた




萌乃は咳き込み、いつものカワボを作る





A子「はいっ！買ってきたよ〜」





萌「わぁっ！ありがとう！……アレ？これ、いつもとパッケ違うね？」





A子が私達に渡してくれたのは、いつもの缶では無く紙パックだった





B子「やっぱりいちごミルクって言ったら紙パックの方が普通じゃん？だから先生達が取り寄せる所変えたんじゃない？」





「あぁ、なるほどね。」





C子「それね、最後の2つだったんだ！売り切れてなくてよかったよー！」





「そうなの？ありがとう」





C子は心底安心したかのように笑った






私は慣れない手つきでストローをとり、紙パックに刺す





そしてそれを1口飲んだ。






そう、1口…






「あれ……味、可笑しい…っ」





D子「えっ？嘘、味も変わったのかな？」





萌「…なんか、食べ物じゃない味が…げふっ…！！」




その時だった




萌乃は持っていたパックを苦しそうに握りつぶし、口からいちごミルクを吐き出した



その中には鼻をつんざくような異臭も混じっている




私も続いて苦しくなり、胃の中から異物が込み上げてきそうになった




苦しい



萌「おえぇっ、…何よ、何よこれぇっ…！！」




「はぁっ、…はぁ…おええっ」




萌乃が握りしめてしまった紙パックからはボタボタと中身が溢れ出ている




D子「ちょ、ちょっと…！！大丈夫！？そんなに不味いの！？」




私は辛くて混乱する頭を必死に働かせる




萌「あんた、たち…何入れたのよおおっ！！」




むせながら萌乃は4人に怒った




A子「！？萌乃ちゃんっ…！？どうしたの、いつもと様子違うよ…！」





B子「私達は何も入れてない！ホントだよっ…！！」




B子は涙目になっていた




素が出た萌乃に対して驚いているようだ




なんだか嗅いだことのある匂いがする



いちごミルクでもなくて、教室の空気でもなくて




理科室で嗅いだことのある…



そう、薬品の匂い



危険な薬品の匂いがした。




「硫酸…か………っげほっ」




喉が焼け付くように痛い





いちごミルクの味なんて微塵もしないということは、相当濃度が高い硫酸か何かの危険な薬品が入っていたということになる




もう、遅い




私はふと、教室の角に見慣れないものを見つけた



「防犯、カメラ…？」



そう、そうなのね。




ソレを取り付けた貴方が硫酸を入れたのね




私は防犯カメラをキッと睨みながら、ふと息絶えた

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