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みるくちゃんは少し落ち着くと、鼻を啜って口を開いた
み「嫉妬だったにゃん……キヨ達を取られちゃって…悲しかったにゃん」
『でも……これからは仲良くしてくれる?
私みるくちゃんと一緒にゲームしたいな
もちろん愛のゲームじゃないやつ!』
み「仕方ないにゃぁ
でもその前に、1つしておきたいことがあるのにゃ」
彼女は私から離れると、キヨくんの前に立った
そして深く息を吸うと何かを決め込んだ顔をして
み「キヨのことが大好きだにゃ!!!付き合って欲しいにゃん…!!」
『「!!」』
大きくそう言った
キヨくんはみるくちゃんの顔をじっと見つめる
み「な、なんか言って欲しいにゃ
…もしかしてキヨもみるくのこと」
キヨ「ごめんなさい」
み「…………一応聞くけどなんでにゃ」
キヨ「俺好きな人いるもん!だからごめん!」
みるくちゃんとキヨくんが2人同時にこちらを見る
ただ、表情は真反対に違うんだけど。
み「そ、そんなのじゃ落ち込まないにゃんよ!!
私レトにゃんのこと「ごめんやで」
牛/ガ「俺もごめん」
み「うっしーとがっちには何も言ってないにゃ!?!?
レトにゃんもそんな食い気味に断んなくても!!」
みるくちゃんは頬を膨らませて怒ると、私の横に近づいて腕を組んだ
そしてその絡ませる腕にきゅっと力を込める
み「いいにゃん!!みるくにはAがいるから!!
どうせフラれるって分かってたから諦めるために聞いときたかっただけにゃん!!
もうこの中の誰よりもAと仲良くなるから取るなにゃ!!」
み「ねっ!A!」
そう言うと彼女は嬉しそうにニコッと笑った
きっともう、本当に信じていいんだと思う。
……ううん、
みるくちゃんが私のことを本当に信じてくれた。
『ふふ、よろしくね』
み「また泣いてるにゃ〜!」
『だって…!』
すると向こうの方に座る藤原くんがひょこっとこちらに顔を出して問うた
「……Aさん、俺のことは好きー?
俺もお友達になりたいんだけど」
『私ね、藤原くんの事は大っ嫌いだよ』
「結構刺さるなぁ…」
『でもそれは“今は”ってだけで、
みるくちゃんみたいにいつか仲良くなれると思ってる』
「みるくの言う通りお人好しなんだね、Aさんは」
『また私を殺そうって言うなら、話は別だけど…
これからも1クラスメイトとしてよろしくね、“フジ”くん』
「頑張るよ、じゃ俺はこれで」
フジくんはコウモリ姿になると屋上から華麗に羽ばたいた
何を“頑張る”のか。
それは敢えて言及しないことにした。
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さんご(プロフ) - いちご丸さん» ありがとうございます、、!Xの方に🗻視点のお話もあるのでよければぜひ! (1月12日 0時) (レス) id: 4c714dcc22 (このIDを非表示/違反報告)
いちご丸 - 凄い作品に出会えて感激です..!とんでもない文才ですね!凄く楽しく読むことができました。これからも頑張ってください( *´꒳`*) (1月5日 19時) (レス) id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
さんご(プロフ) - なみのさん» 長編にもかかわらず最後まで読んでくださりありがとうございます☺︎楽しんでいただけたならなによりです! (11月13日 1時) (レス) id: b4a1483ffc (このIDを非表示/違反報告)
じゃーんえっちふん - みるくちゃあああああああん (10月15日 21時) (レス) @page49 id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
なみの - とっても面白かったです!あまりにも作り込まれていて、感動しました・・・大好きです!! (10月15日 21時) (レス) @page49 id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
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