【実況者】ラブ・デス・ゲーム─season2─

#89 ページ43

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ガ「ちょっと見に行ってくる」


ガッチ先生はゆっくりとその中に足を踏み入れ
戻ってきたのは数分後の事だった

首を横に振り、諦めた表情を見せる先生。



ガ「なんか下にある通路にツタとかイバラが絡まってていくらナイフで切っても通れないよ。でも危険ではなさそう」


レト「危険じゃないなら俺らも見てみる？」



レトルト先輩の言葉にみんなが頷いた

ゴクリ、と全員が生唾を飲み込む


私はよろめきつつも、彼らの力を借りての階段を降りた

目の先には確かに植物が鬱蒼と生い茂っている



牛「これはガッチさんの言う通り通れそうにねぇな」



そんなことを呟きながら諦め半分で階段を降り終わり、私が足を1歩踏み入れたその時だった



キヨ「…は？」



植物達がまるで命が宿ったかのように一斉に私達を避け始めた

ものの数秒で植物は道をあけ、その先に見えたのは神聖そうな扉だった



牛「Aが来たら一瞬で…」



みるくちゃんが殺った“食肉植物”のアビリティのお陰だろうか

どんな植物でも従わせる作用もあったなんて…



キヨ「あの扉、行ってみようぜ」



キヨくんの言葉でまた皆が足を進める

その扉につくと、何やら不思議なオーラが感じられた


牛沢さんが扉のノブを捻ってみるも
全く開きそうにない。


硬い石で出来た扉は、どう足掻いても壊すことは出来なそうだ


…もし、私のアビリティがコピーなのだとしたら。

あの技も使えるはず


『ガッチ先生…ナイフ借りてもいいですか？
もしかしたら返せないかもしれないんですけど…』

ガ「ん？いいよ〜」


ナイフを受け取って1つのことを念じてみる

こんな感じでやればもしかしたら…


ガ「…！」


手の中でナイフが別の物に変形した、それは


レト「…鍵！？」

『牛沢さんの殺った“鍵創作”のアビリティがあったことを思い出して…』

牛「流石だな…！」


その鍵を鍵穴にはめるとピッタリで、扉は難なく解錠された。

そして扉を開くと…


『なんですかね、アレ…』


そこは古びた神殿のような場所であり、崩れた箇所からは何故か白い光が差し込んでいた

中央には…歩きかけのような姿の変な女性像が置かれている


『もうちょっと、進んでみます？』


……私が彼らにそう問いかけるも、返事がない

代わりに聞こえてきたのは



「っぐ…ぁ、」



4人のうめき声だった

振り返ると、全員が苦しそうに胸を押え地に膝をついていた



『皆さん、大丈夫ですか…っ！？』



4人は何かを言いかけたが、
気を失ったようにばたりとその場に倒れ込み目を開ける気配がなかった

すると



「待っていました」


どこからか、聞き覚えのある声がした

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