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フジside
『ねぇ、フジくん！！やだ、よ……やだぁ！！死なないで！！』
俺が最期に聞いたのは、好きな人のそんな言葉だった
あぁ、意外と俺嫌われてないんだなあって思ったら意識は薄れて。
自分が今まで見てきたユーザーと同じように“死んでるんだ”って確信した。
Aは覚えてないかもしれないけどさ、
俺ハッキリ覚えてるよ。俺が君を好きになった瞬間のこと。
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それは受験の日のこと。
用意周到な俺はちゃんと勉強も重ねて、持ち物も忘れず持ってきて
あとは合格するのみ！そんな状況だったのに。
「あの、すみませ、…お腹痛くて……」
あがり症ってのが、大きな欠点だった。
「受験開始まであと30分くらいあるからさ、トイレいってていいよ
時間近くなっても出てこなかったら僕が呼びに行くから」
優しそうな試験監督の先生にそう言ってもらい、トイレに駆け込む。
なんで俺こんな時に、って思って籠っていても緊張はほぐれなくて。
いつまで経ってもお腹が痛いのは解消されなかった。
「試験開始まで10分前だけど、大丈夫そう？」
「えっ！？あ、はい！今、出ます……」
今までの努力を無下にするわけにも行かず
本音を言わないで会場へと戻る
まだ、痛いんだけど……頑張んないと
そんな時隣に座ってたのが、Aだった。
『顔色……悪いよ？平気？』
「……俺？」
Aはコクコクと頷いた
そんときの俺はガキで、女の子と話すってだけで更にどきどきしちゃってたな。
「緊張でお腹痛くって、……でも、多分時間経てば治るし…！」
『これっ、あげる！』
Aが俺に渡してくれたのは
暖かいほうじ茶のペットボトルだった
『お母さんがね、昔教えてくれたの。あったかいお茶飲むとリラックスできるよって
あっ、まだそれ口付けてないよ！受験がんばろーね！』
「あ、ありがと……」
急いでそれを飲むと、確かにリラックス出来た気がして
無事受験も合格することが出来た
そっから俺はAを目で追うようになって……ふとした仕草でもっともっと好きになって。
誰からか送られてきた招待メールによって俺も愛のゲームのユーザーになった。
そして俺が……愛を奪うのは、Aからなんだって気づいた時は涙が止まらなかった。
舞台の上で殺ろうとした時も、
保健室で2人でいた時も、
なんならAが家にいる時も、
やろうと思えば殺せたのに。
その1歩がどうしても踏み出せなかった。
でも今になって思う
Aのこと、殺さなくてよかった……って。
死んでも感情って残んだなぁなんて、くだらないことを考えた。
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さんご(プロフ) - いちご丸さん» ありがとうございます、、！Xの方に🗻視点のお話もあるのでよければぜひ！ (1月12日 0時) (
レス) id: 4c714dcc22 (このIDを非表示/違反報告)
いちご丸 - 凄い作品に出会えて感激です..!とんでもない文才ですね!凄く楽しく読むことができました。これからも頑張ってください( *´꒳`*) (1月5日 19時) (レス) id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
さんご(プロフ) - なみのさん» 長編にもかかわらず最後まで読んでくださりありがとうございます☺︎楽しんでいただけたならなによりです！ (11月13日 1時) (レス) id: b4a1483ffc (このIDを非表示/違反報告)
じゃーんえっちふん - みるくちゃあああああああん (10月15日 21時) (レス) @page49 id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
なみの - とっても面白かったです！あまりにも作り込まれていて、感動しました・・・大好きです！！ (10月15日 21時) (レス) @page49 id: 20a9a81cbb (このIDを非表示/違反報告)
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