砂嵐 ページ33
轟々と音を立てる砂嵐。
ユバで見たものよりはまだかなり小さいが、
それでもかなりの威力を持っているらしい。
ルフィさんは砂嵐を止めようとしているのか、
何度も何度も砂嵐に飛び込んでは弾き返されていた。
徐々に砂嵐は南の方へと動いている。
南……、それはユバのある方角。
まさか、あの砂嵐は
トトさんがいるユバに向かっている！？
だからルフィさんは
あんなに必死になって止めようとしてるんだ。
砂嵐に目を取られていると、
さっきまで静かだった頭の中に再び電伝虫達の通話の声が聞こえ始める。
しっかりギザギザをイメージしないと。
再び電波の方に意識を集中させれば、
頭の中は静かになる。
ギザギザの電波を出しつつ、
ルフィさんの方を確認すれば
砂嵐の中でルフィさんがクロコダイルの胸ぐらに掴みかかると、何かを必死に叫んでいる。
そんなルフィさんを煩わしそうに見下す
クロコダイルの左手のフックが
「––––っ！！？ルフィさん！！」
ルフィさんの身体を貫いた。
その瞬間はまるでスローモーションの様だった。
大量の血を流しながらぐったりとしたルフィさんを前に、私の身体は無意識のうちに動き出していた。
今すぐに助けないと。このままじゃルフィさんが
電波の事よりも何よりも“ルフィさんを助けなきゃ”。
ただそれだけを思って足を踏み出した途端
「さっきから電伝虫が通じないけど、
あなたのせいかしら？」
「はっ––––！！？」
背後からミス•オールサンデーの声がして、
振り返ろうとするよりも前に口を布で塞がれる。
それでも必死に前に進もうと、
ルフィさんの方に行こうとしたけれど、
(ルフィ、さん……)
フッ––––と目の前が真っ暗になって意識が遠のいた。
ザーーッ、ザッ、ザッザザッ、ザーーーーーッ
頭の中に白黒の砂嵐が流れる。
その白黒の中に時折見え隠れする人影。
その人影は、
故郷の皆んなでもルフィさん達でもない。
あと少しで、その人達の顔が見えそうなのに。
顔を隠す様に砂嵐は流れ続けてる。
「ナギちゃん」
「ナギ」
「ナギさん」
皆んなが、顔も名前も思い出せない人達が、
私の名前を呼んでいる。
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朮(プロフ) - 星猫さん» それ程アニメをよく観るわけでは無いので、ラノベ系アニメはあまり知りません。ジャンプ系なら黒バス・ぬら孫・血界戦線・るろ剣・鬼滅・リボーン等です。 その他ならドリフターズ ・最遊記・忍たま・どろろです。 (2020年6月12日 19時) (
レス) id: e4a009835c (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 知ってるアニメは何ですか？ (2020年6月12日 16時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
朮(プロフ) - きぃさん» コメント有難うございます！これからは物語も大きく動いてみたり……。応援を励みに更新頑張ります！！お楽しみに！！ (2020年3月18日 23時) (レス) id: e4a009835c (このIDを非表示/違反報告)
きぃ - すっごく面白い小説ですね！これから電伝虫少女ちゃんがどうなるのか展開が楽しみです！続きの更新頑張ってください！応援してます！ (2020年3月18日 14時) (レス) id: 86b27e9006 (このIDを非表示/違反報告)
朮(プロフ) - 靜藍さん» コメント有難うございます！前作まで読んで頂き光栄です！なるべくテンポ良く投稿できるよう頑張ります！！ (2020年3月10日 10時) (レス) id: e4a009835c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朮’ | 作成日時：2020年3月8日 2時
