カニ ページ30
大佐さんと別れ、
ビビさんを先頭に街の東側に回ると
「おーーい！！みんなーーー！！！」
ありえないくらい大きなカニ？多分カニ。
そのカニの背中に乗ったチョッパーさんとマツゲが
迎えに来てくれた。
何でもカニはマツゲのお友達で、残念ながら変態だけど彼が背中に乗せてくれるらしい。
「よーし、行くぞーーっ！！」
チョッパーさんがカニに括り付けてある紐をグイッと引けば
––––ガカカカカカカカカカカ
勢い良くカニは走り出した。
これなら馬よりずっと速そうだ。
背中の１番端側にビビさんと並んで座っていた私は、何となく街の方を振り返る。
すると、何だろう、何かが、こっちに飛んで来る。
その何かをよく見ようと目を凝らせば
「––––っ！！？」
その飛んで来る何かは、金ぴかりんなフック。
真っ直ぐビビさんに向かってると気づいた瞬間、
「ビビさんっ！！」
私は思い切りビビさんを突き飛ばしていた。
「きゃっ！？––––––ナギちゃん！！」
フックは私のお腹の下の辺りを捉え、
身体は一気に後ろへ引っ張られる。
「止めろ！！チョッパー！！」
異変に気付いたゾロさんが叫ぶも、
加速したカニは急には止まれない。
「ナギっ！！」
とっさにルフィさんがフックに掴みかかるが、
フックの先端が殻に引っ掛かってうまく外せない。
そのまま私はどんどんと後ろに引っ張られていく。
こんな所で立ち止まっていたら
反乱を止めるのが間に合わなくなってしまう。
「ルフィさん！」
何とかフックを外そうとしてくれているルフィさんの腕を軽く掴んで止め、ニコッと笑って見せる。
……凄く怖いし、
本当なら今すぐにでも叫びたい所だけど。
ルフィさんはそんな私の顔を見ると、
おおよその事は察してくれたらしい。
「お前ら先行け！！
すぐにナギ連れて戻る！！」
ちゃんとビビさんを家まで送り届けろとルフィさんが叫べば、ビビさんは少し複雑そうな顔をしていたが
「……ルフィさん！！ナギちゃん！！
“アルバーナ”で待ってるから！！！」
最後にはそう言ってくれて、
「おォオ！！」
ルフィさんは拳を握って見せ、
私は頑張って笑って見せた。
––––ズザザザザザッ
ルフィさんと私は砂の地面に引きずられ、
止まった所で背後を振り返れば
偉く不機嫌そうなクロコダイルと、
不敵な笑みを浮かべるミス•オールサンデーが立っていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 129人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
朮(プロフ) - 星猫さん» それ程アニメをよく観るわけでは無いので、ラノベ系アニメはあまり知りません。ジャンプ系なら黒バス・ぬら孫・血界戦線・るろ剣・鬼滅・リボーン等です。 その他ならドリフターズ ・最遊記・忍たま・どろろです。 (2020年6月12日 19時) (
レス) id: e4a009835c (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 知ってるアニメは何ですか？ (2020年6月12日 16時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
朮(プロフ) - きぃさん» コメント有難うございます！これからは物語も大きく動いてみたり……。応援を励みに更新頑張ります！！お楽しみに！！ (2020年3月18日 23時) (レス) id: e4a009835c (このIDを非表示/違反報告)
きぃ - すっごく面白い小説ですね！これから電伝虫少女ちゃんがどうなるのか展開が楽しみです！続きの更新頑張ってください！応援してます！ (2020年3月18日 14時) (レス) id: 86b27e9006 (このIDを非表示/違反報告)
朮(プロフ) - 靜藍さん» コメント有難うございます！前作まで読んで頂き光栄です！なるべくテンポ良く投稿できるよう頑張ります！！ (2020年3月10日 10時) (レス) id: e4a009835c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：朮’ | 作成日時：2020年3月8日 2時
